「NFT」売上金で被災地支援 秋田県7月豪雨「復興」を支えよう
注目を集めるNFT(非代替性トークン)。ブロックチェーン技術を用いて、デジタルのイラストや音楽に資産としての価値を持たせられる。NFT作品の販売を通して、2023年7月に秋田県内で発生した豪雨災害を支援する動きが複数出ている。
秋田県をモチーフにしたNFTアートを販売しているMeta Akita(秋田市)は7月19日、「秋田犬NFT 水害復興支援基金」を設立したと発表した。
地元秋田県のイラスト
Meta Akitaの発表によると、「秋田犬NFT 水害復興支援基金」では暗号通貨「イーサリアム」と引き換えにNFTを販売。同社が受領した暗号資産は、秋田県に振り込み予定とのことだ。NFT取引プラットフォーム「OpenSea」上で販売している。確認した限り、NFTとして秋田犬を描いたイラストを販売しているようだ。
暗号通貨に関する情報を発信するメディアサイトを運営するロクブンノニ(東京都新宿区)は、「自然災害復興支援NFTプロジェクト」の立ち上げを9月5日に発表。「合同会社Encrypto」 と、ファッションブランド「A LOVE MOVEMENT」(米カリフォルニア州)と共同でNFTを販売する。
NFT販売ツール「Manifold」で購入できる。こちらも販売ページを見る限り、オリジナルのNFTイラストを売っているようだ。売上金は、秋田県と日本赤十字社秋田県支社が募っている「秋田県大雨災害義援金」へ寄付するという。
NFT活用のメリットは
NFTを活用した募金について、Meta Akitaは発表の中でブロックチェーン技術によるメリットを説明。
従来の一般的な募金では寄付金が横領される可能性があるが、ブロックチェーンを用いることで、「いつ、だれが、いくら寄付したか」「いつ、だれに、いくら届いたか」が明確になるという。また、世界各国から広く迅速に募金を集められるとしている。
ロクブンニの説明によると、こちらでは「NFTの活用により、持続的な支援の流れ」を目指している。
具体的には、一部のNFTプラットフォームでは、購入者がトークンを転売すると、トークンの製作者が二次流通の手数料を得られる仕組みが備わっている。ロクブンノニ公式サイトによれば、この二次流通による収益も、寄付に用いるとのことだ。