台風7号お盆休みに本州上陸へ 沖縄県民に聞く「やってよかった対策」
お盆休み、本州に台風が直撃するかもしれない。台風7号は非常に強い勢力で本州に接近、上陸する可能性が高まった。
その前。九州・沖縄地方を襲った台風6号は、甚大な被害をもたらした。特に沖縄県では、広範囲で停電が発生。県は8月5日、県内34市町村で災害救助法を適用すると発表した。台風慣れした沖縄県民ですら驚かされた被害。そして今度は7号がやって来る。沖縄県出身のJ-CASTトレンド記者が、「やってよかった」「やっとけばよかった」対策を同県民に取材した。
充電、キャンプ用品、食料
2人暮らしをしている女性Aさんは、「台風慣れすぎて、全然対策してなかった」とポツリ。「今回の台風(6号)、予想以上にやばすぎた」と恐ろしさを表現した。
Aさんが事前に準備したのは食料と、もともとキャンプ用品として家に置いてあったポータブル充電器、扇風機、ウォーターサーバー、クーラーボックス、ランタン、これらが役に立ったそうで、「家キャン(家の中キャンプ)してるのかな」と感じたようだ。逆に、「やっておけばよかった」こととして、パンの買いだめとゴミ捨て、ペットの暑さ対策を挙げた。
離島に家族と住む女性Bさんは、96時間の停電を体験した。「やっぱりどこにも電気がないのは、精神的にもじわじわ削られる感じがあって嫌でした」と、実害以上のつらさを明かす。事前の対策では、以下のように万全の対策をとっていた。
・物干し竿、観葉植物系、木製の椅子などの飛びやすい物を家の中に入れる ・モバイルバッテリーを充電する ・懐中電灯と電池を複数用意する ・電力がなくても食べられる物を用意する
ここで役に立ったのは、モバイルバッテリーの充電だ。長時間の停電の中、「命綱のような存在でした」。対策しておけばよかったのは、充電式扇風機など、冷却グッズを揃えることだという。多少は持っていたが暑さがひどく、「足りませんでした」と話した。
「モノの避難」は必須
沖縄本島南部に、高齢の両親を含む4人で暮らす女性Cさん。事前の対策として、
「外にある植木鉢など飛ばないように、ロープで固定したり屋内にいれたり、物干し竿を外したりした」
という。Bさんと同じように、「モノの避難」を実施したのだ。ほかに飲料水を20リットルほど確保し、家の上の貯水タンクを満タンに。そのため、「断水になっても2日ぐらいは大丈夫かな」と考えていたそうだ。また、「停電した場合の食べ物は、カップ麺などを買っていた」。懐中電灯、スマートフォンの充電と十分な対策をとっていた。
高層マンションでは、停電の影響で水が使えなくなることもある。Cさんが聞いた話では、浴槽やバケツ、鍋を使って水をためていた人もいたという。また「(停電すると)冷蔵庫にある食材もダメになるので、冷蔵物の買い置きは控えます」と話した。
強風で車が横転しないために
医療従事者の男性Dさんは、台風のさなか「病院に幽閉された」と話した。病院は一時停電し、道路は倒木が多かったと言い、「久々に『防災ちゃんとしないと』と思った」と振り返った。
浸水対策として、職場の窓のサッシに新聞紙を詰めていたが、自宅では何もしていなかった。Dさんの住む地域では、停電と断水が丸2日間続いた。そのため、「冷凍食品を減らしておき、懐中電灯含む災害セットやバッテリーを家に置いとけばよかった」と後悔していた。また、本人がほかから聞いた話として、
「突風が吹くような狭いところに車を停めていた人は、車がひっくり返ったみたいなので、壁の横に車をつけるとか、すきま風に注意する」
と、自動車に関するアドバイスをくれた。