あのちゃんへの憧れ「水色界隈」 ファッション起点に流行広がり中
「水色」をテーマとして開発した飲料やソフトクリームが、2023年8月1日~30日の期間限定で販売される。SHIBUYA109エンタテイメント(東京都渋谷区)が運営する「IMADA KITCHEN(イマダ キッチン)」だ。
実は最近SNSで、「水色界隈」というワードを目にする。ファッションを軸に、流行が広がってきているようだ。
青や水色を基調とした服装のファン
IMADA KITCHENが「ミズイロキッチン」として販売するのは、水色を基調とした限定メニュー。キラキラ輝く夏の海をイメージした「シージュエルソーダ」、海を漂う氷山を模した淡いブルーのラムネ味の「シージュエルソフトクリーム」、氷山に腰かけるマーメイドをイメージした「マーメイドジュエルクリームソーダ」などだ。
発表資料に「今注目のキーワードである『水色』」とある。記者が調べたところ2023年4月から、ツイッター(現「X」)で「水色界隈」という言葉が増え始めていた。ラジオ関西トピックス「ラジトピ」2023年4月20日付記事によると、「水色界隈」は、歌手でタレントの「あの」さんが、アイドルグループ「ゆるめるモ!」に所属していた頃の私服と関連する。本人のメンバーカラーが水色だったこともあり、青や水色のジャージなどを着ていた。ファンがそのスタイルに憧れ、青や水色を基調としたボリュームネックや白パーカーを着用。そのことから、似たような服装をする人達が「水色界隈」と名付けられた。
関連して「天使界隈」という言葉もある。ファッションブランド「ililil(イルイルイル)」を手がけるピー・ビー・アイが仕掛けたと、先述の「ラジトピ」記事で同社が答えていた。全身真っ白なワンピースや淡いグレーなど、透明感を強調した色味のファッションを指すワードだ。インスタグラムなどのSNSで「水色界隈」が流行していることから、透明感を表現する共通言語として「天使界隈」と名付けたとのこと。
現在では、「水色界隈」「天使界隈」を意識したファッションが複数のメーカーから販売されており、支持を集めているようだ。
「シナモロール」人気のワケ
水色界隈、天使界隈の人たちに人気なのが、サンリオの「シナモロール」だ。デザイナー・奥村心雪さんが描いたキャラクター。2017年「サンリオキャラクター大賞」で1位を獲得。以後、2018年、20年~23年も1位となっている。
シナモロールは、「白いこいぬの男のコ」のキャラで、目は水色。オリコンニュース2022年10月8日付記事では、その人気の秘訣について、サンリオの担当者がこう述べている。
「男の子だけどリボンをつけて"可愛い"を楽しんだり、自由でとっても素直に好きなモノやコトを楽しんでいるシナモンの姿にも、共感していただいているのではないかと思っています」