文豪の名作がクリームソーダに 「檸檬」「桜の森の満開の下」「銀河鉄道の夜」
丸善ジュンク堂書店は、「文豪クリームソーダ」フェアを2023年8月3日~9月24日に開催する。場所は、丸善の丸の内本店(東京)、ラゾーナ川崎店(神奈川)、京都本店(京都)の3店舗だ。
「旅する喫茶」とのコラボレーションで実施する。「旅する喫茶」とは、日本全国を巡り、地産食材を使いながら旅をするように開店する出張型喫茶店。クリームソーダとスパイスカレーを提供する。
「蜜のあわれ」「女生徒」も
「文豪クリームソーダ」フェアは、丸善ジュンク堂書店の店員が選んだ作家5人の名作が登場する。梶井基次郎の「檸檬」、室生犀星の「蜜のあわれ」、太宰治の「女生徒」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」だ。これらをテーマに、「旅する喫茶」の代表tsunekawaさんが、オリジナルクリームソーダでその世界観を表現する。
「檸檬」は、肺の病気や神経衰弱や借金に苦しみ、「えたいの知れない不吉な魂」に始終抑えつけられる思いを書き綴る作品。その作品を、ガラスのような透明感や色彩のドリンクで表現するため、バタフライピーを使っている。レモン果汁を飲み物にかけ、色が変わるような仕掛けだ。
「蜜のあわれ」は、犀星の理想の「女ひと」の結晶・変幻自在の金魚と、老作家の会話で構築する艶やかな作品だ。このドリンクは、金魚の色彩を1色で表現するのではなく、赤からオレンジによるグラデーションで表現している。
「女生徒」は、ある女生徒の朝起きてから夜寝るまでの一日を描いた作品。夕陽に染まる淡い空をモチーフに、ピンクと青の色合いをクリームソーダで表現した。
「桜の森の満開の下」は、屈強な山賊が、美しいが残酷な女と出会い、美しさや世界の認識を変化させていく作品だ。桜の花が舞う情景をクリームソーダで表現。桜の塩漬けを使って、本当にグラスの中で桜が舞っているような状態を再現している。
「銀河鉄道の夜」は、貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しくも悲しい夜空の旅をする作品だ。ドリンクは、夜空のような深い青色のソーダに、レモン。そして、アイスの上にアラザンをふりかけ夜空を表現している。
クリームソーダを1品注文すると、先着で「ブックカバーになる敷紙」と「栞になるパフェスプーン入れ」がもらえる。
価格は各1200円(税込)。