「ふるさと納税」返礼品に建機5台 寄付額3億5000万円!町の狙いは
「ふるさと納税」でショベルカーにクレーンが手に入る!? 茨城県五霞町は、返礼品として「災害復旧建設機械5点セット」を用意している。寄付金額はなんと、3億5000万円だ。
「スケールでかすぎ」「(ミニカーかと思ったら)本物じゃん」――。ツイッターで話題のこの件を、五霞町に取材した。
地域貢献のため返礼品の寄贈も
五霞町サイトによると、「建設機械5台セット」は2023年7月4日から取り扱っている。さらに「日本国内全国配送可能」「導入指導」「名前やカラーなどオリジナル塗装」など、手厚い特典があるようだ。なぜ超高額な返礼品を用意したのか。
7月10日、五霞町まちづくり戦略課に取材した。担当者によると、ふるさと納税の返礼品を用意するため町内企業を回っていた際、同町に工場を持つ加藤製作所(本社・東京都品川区)と意気投合したのがきっかけだ。
5台の内訳は、クレーン車に運搬車、小型2台を含めたショベルカー3台。いずれも、災害現場でも活躍した実績を持つ機材として選んだと担当者は話した。台数が多いこともあり、個人で所有するだけでなく、地域貢献のため返礼品の寄贈を想定し、納税者が自治体に許可を取ったうえでの寄付も可能だ。
町のPRにつながっていると期待
7月10日時点で、五霞町と加藤製作所に入った返礼品に関する問い合わせがそれぞれ1件ずつあったそうだ。だが、寄付には結び付いていない。重機に憧れる人もいるだろうが、寄付金額も台数もハードルが高そうだ。今後、1~2台の「バラ」での出品につき、担当者は「前向きに検討したいと思います」とした。
一方で、返礼品に関する問い合わせとツイッターでの反響だけでなく、町のふるさと納税サイトへのアクセスも増えたとの話。2次的な効果として「町のPRにつながっているのではないでしょうか」と、担当者は期待した。