「英国ロイヤル・バレエ団」高額転売いまだに 不正対策に座席表を公開

   英国ロイヤル・バレエ団の日本公演が2023年6月24日から開幕する。4年ぶりの来日公演だ。チケットは1月17日に発売したが、主催の日本舞台芸術振興会は同月26日にインターネット上で不正な高額転売を確認したと発表した。同会はその後の6月22日、新たな発表を行なった。

   1月以降、転売が確認されたウェブサイトに、定価を超える金額での不正なチケット取引を容認しないよう要請していたが、改善がみられていないという。そこでチケット不正転売禁止法に鑑みて、対策措置を実施。転売されたチケットや、その可能性がある座席の一覧表を公開し、該当する席番号のチケットを持つ来場者には身分証明書の提示を求めるという。

英国ロイヤル・バレエ団の公演が行われる東京文化会館
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100席近い座席が

   日本舞台芸術振興会の6月22日付発表によれば、定価を上回る価格で出品しているサイトや出品者からはチケットを買わず、正規サイトを使うよう要請している。また、転売サイトで購入した人については、該当チケットを無効とし、入場は認めないとのことだ。この方針に関しては、1月26日の発表でも説明していた。

   同発表では、公演「ロイヤル・セレブレーション」の6月24日、25日分や「ロミオとジュリエット」の6月29日、7月1日、7月2日分のうち転売およびその可能性のあるチケットの座席番号を公開。記載されている席番号の数は、100席近い。

   該当する席版番号のチケットを持つ客は、入場前に会場入り口に専用受付に向かい、氏名のわかる身分証を提示する必要がある。

   また、友人や知人からチケットを譲り受けたケースの場合は、身分証に加え、メールや書面を提示し、定価以下の金額で譲受したとわかる文言を提示するよう求めている。チケット譲渡サイトを利用した人の場合は、そのサイトの取引画面を使っての提示も可能とのことだ。

券面と身分証明書照合して

   日本舞台芸術振興会のチケットセンター担当者に取材した。転売が行われているサイトの動向を運営側で調べており、高額転売の発生を確認しているという。ただ定価を上回らない取引を伴う譲渡に関しては、入場の禁止はしない。

   他社に販売を委託しているものも含めて、多くのチケットの券面には購入者の名前が記載されている。転売が疑われるチケットでは、身分証と券面の氏名が一致しているのを確認して、席に案内する。

   またチケットのプレゼントを知人から受けたり、あるいは購入者が同行者の分も含めて購入したりするケースも想定されるため、その場合については上述通りやりとりのわかるメールや書面の提示を求めるとのことだ。

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