コロナ感染拡大で「第9波」の指摘も 沖縄では「注意報」レベル

   新型コロナウイルスの感染が、広がり続けている。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会長を務めた尾身茂氏は、すでに「第9波の入り口に入ったのではないか」との見解を示した。地域によっては、感染拡大の「注意報」や「警報」に近いレベルになっている、とみる専門家もいる。

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学級閉鎖も多発

   新型コロナの感染症法上の位置づけは、2023年5月8日から5類に移行した。その結果、感染者数の把握は、一部の医療機関が1週間分を報告する「定点把握」となっている。

   テレビ朝日によると、東京都で6月5日から11日までに報告があった患者数は1医療機関あたり平均で5.99人だった。5週間前の1.41人から連続で増えている。

   このほか埼玉、神奈川、福岡など全国的に増加傾向が続いているが、特に多いのは沖縄だ。

   沖縄タイムスによると、沖縄県では6月5日から11日の1週間に、県内54定点医療機関で計994人の感染者が確認された。1定点当たり18.41人で、前週の15.80人に比べて約1.17倍に増えた。

   全国の5月29日~6月4日の1定点当たり感染報告は4.55人。都道府県別で沖縄が4週連続の最多となっている。6月8~14日の1週間に沖縄では小学校2、中学校4、高等学校5の計11学級が学級閉鎖したという。

「第9波に入ってきたようだ」

   こうした中で「コロナ第9波」が近づいている、との報道も出ている。

   読売新聞は6月14日、尾身茂氏が同日、東京都内で開かれた病院団体の会合で、「(流行の)第9波の入り口に入ったのではないか」と語ったことを伝えた。

   朝日新聞も15日、奈良県医師会の安東範明会長が定例会見で、新型コロナウイルスの感染状況について、「第9波に入ってきたようだ」との認識を示したと報じている。

   TBSの「ひるおび」も15日、「5類移行後1か月で感染2.5倍 コロナ"第9波の入口"か?」と、「第9波」に言及している。

   番組の中で、日本医科大学特任教授の北村義浩氏は、「インフルエンザですと、定点あたりで『1』を超えるともう流行に入り、『10』を超えると注意報で、『30』を超えると警報でこれ危ないですよということなんです。インフルエンザに比べるとコロナは広がりやすいので、おそらく今はもう入口ではなく、注意報にかなり近づいている」と語っている。

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