コロナ感染「クラスター」全国で発生 患者数は5類移行前の約2.5倍に

   新型コロナウイルスで、クラスターが全国各地で発生している。休校になった高校も出ている。5類に移行後の「定点把握」では、4週連続で感染者が増加している都道府県が多い。コロナの沈静化には時間がかかりそうだ。

休校や学年閉鎖に見舞われる学校も出ている
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生徒77人感染、休校

   埼玉県教育局は2023年6月8日、県立不動岡高校で生徒77人が新型コロナウイルスに感染したため、9~13日を臨時休校とすると発表した。

   埼玉新聞によると、複数の学年で感染者が出ている。同高校では今月、体育祭や文化祭を開催したが、基本的な感染対策は行っており、集団感染の原因は不明という。

   RKB毎日放送によると、福岡市の福岡大学付属大濠中学校・高等学校は、今月6日から9日まで休校した。全校生徒の約2340人のうち2割ほどが新型コロナの陽性か、陽性の疑いがあったことによる。

   大濠中学校と高校では、今月3日に全校生徒が参加して体育祭を実施。この体育祭をきっかけにクラスター(感染者の集団)が発生した可能性があるとみられている。

   MBSニュースによると、京都市上京区にある市立中学校1校で9日、3年生の全てのクラスが学級閉鎖(学年閉鎖)となった。全5クラス118人のうち30人が欠席、そのうち12人が新型コロナの陽性と診断されているという。3年生は今月の3~5日に修学旅行に出かけていた。

   このほか栃木県の高齢者施設や島根県の学校でも最近、クラスターの発生が報告されている。

東京は4週連続で増加

   毎日新聞によると、感染状況は緩やかに悪化している。厚生労働省が週に1回公表している「定点把握」では、5月29日~6月4日の1医療機関当たりの患者数は、5類移行前(5月1~7日)と比べ、約2.5倍に増加している。

   厚労省の9日の発表では、患者数は1定点当たり4.55人。前週よりも0.92人増えおり、4月上旬から緩やかな増加傾向が続いている。

   地域別では、沖縄県が15.80人と最多。石川県6.98、北海道6.71、千葉県6.66などが目立っている。42都道府県で前週を上回った。

   FNNプライムオンラインによると、東京都では6月4日までの1週間で、定点医療機関あたりの新型コロナ患者報告数は、5.29人。4週連続で増加している。都は「感染拡大が続いている。今後の動向に十分な注意が必要である」との警戒感を示している。

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