2.2万人が集った「ゲームマーケット」 アイドルがブースを突撃リポート
国内最大級のアナログゲームのイベント「ゲームマーケット2023春」が2023年5月13、14日に東京ビッグサイトで開催された。来場者数は2日間合計で2万2000人(主催者発表)と、多くの人が訪れ、楽しんだ。
本イベントを、ボードゲーム大好きアイドル・柚井ゆい(ゆいゆい)さんがJ-CASTトレンドのために取材してくれた。会場のブースをあちこち見て回り、実際にゲームを体験したゆいゆいさんの渾身リポート、ご覧あれ!
「もっと遊べる会場作りを意識」
今回私は出展者側だったので、入場3時間前の朝8時頃に会場に着きました。その時点で30人ほど、ゲームマーケットへ来たとみられる人たちが集まっていました。
会場内は走ってはいけないため、開場後は皆さん「早歩き」でお目当てのブースに一直線に向かっていく姿が印象的でした。
入口すぐの場所に、アークライトのブースがありました!
会場でしか触れない、「ミリメモリー」の巨大版「センチメモリー」。実際に触って遊ぶ人も、多くいらっしゃいました。
参加型の「itoレインボー」、やってみました。
記入した後に周りのカードをめくってみたら、「温度感」が違う!回答を間違えたかもしれない......。
担当の鈴木健右さんに、今回のゲームマーケットについてうかがいました。
「例年より特設企画が多い年になったと思います。接触制限が緩和されたことが追い風になり、もっと遊べる会場作りを意識しました。そこはアークライトブースについても同様です。
『ボードゲームのお祭り』として、新作発表にとどまらず、DUEL BOYバトルフィールドや海外ゲストのステージ、既存の名作ゲームが遊べるブースなどを企画したところ大盛況となり、とてもうれしく思っています」
お隣の特設ステージでは、ゲームマーケット名物、三遊亭楽天さんの「TRPG落語」も帰ってきました!
祭りばやしが聞こえるブース
ゲーム「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」が5周年を迎え、Claglaブースでは「たった今考えたプロポーズ祭。」が行われていました。
ブース内では祭りばやしが聞こえ、華やかな提灯(ちょうちん)もあり、ずっと行列が絶えず本当にお祭りのような雰囲気。提灯は手作りで、今回のために用意したものです。「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」の海外版や、その歴史を示す年表も展示され、人気のほどがうかがえました。
ゲーム作者のdaipoさんに、インタビューしました。
daipo「最初に長机の半分のスペースで17セットだけ出した時のことを考えると、こんなことになるとは思っていませんでした。ゲームと、ゲームを遊んでくれている皆さんにとても感謝しています」
ゆいゆい「今回、新しく出た拡張はもちろん、5年前から販売している基本セットがゲームマーケットで即完売となっていますね。どのようにお考えでしょうか」
daipo「うれしい誤算ですね。今回新しく『ウェイウェイゴールド』と『ダンディシルバー』という拡張を出したのですが、(ゲームマーケットでの)祭りをきっかけに、基本セットと合わせてご購入いただける人が多いように感じています」
「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。拡張版ウェイウェイゴールド」の試遊卓。性別や年齢や国籍を超えてみんなで遊べるのはとても楽しいですね。
言葉を言い間違えたら「人狼」に
Anagumaのブースでは、新作ゲーム「言いまちがい人狼」を楽しみました。
カードに書かれた「似ている言葉」(例えば「運動会」と「ウーロンハイ」)を全員で同時に叫び、別のことを言う「人狼」を探し当てるパーティーゲームです。
私も遊んでみましたが、普段言わないような意味のわからない単語を大声で叫ぶので、それだけで笑えます。言い間違っている人が誰なのか、意外とわかりそうでわからないのがとても面白い!
デザイナーの米光一成さんは新作ゲームが生まれた経緯について、「『ボクサー選手』と『奥さんにチュ』似てるよねー、似てないよ!とか、Anagumaのメンバーとくだらない雑談をしてて、『これゲームになるんじゃない!?』って提案したら、やってみようってなって、あれよあれよと」と明かしてくれました。
Anagumaのメンバーも、
「アイデアが米光さんの力でどんどんゲームになっていくので、尊敬しています」
と語り、取材中も終始皆さんの仲の良さが伝わってきました。定期的に意見交換をしていく中で、素敵なアイデアがたくさん形になっているようです。
8歳の女の子が考えたゲーム
Oink Gamesのブースでは、新作ゲーム「クジラオルカ」を紹介。大海原のゲームにちなんで、ゴムボートでの試遊ブースもありました。
人気アニメ「チェンソーマン」や「ポケットモンスター」ともコラボをし、毎回大人気のブースです。
AzB.studio は毎回一般ブースの中で異彩を放っている装飾異端児。「同じ長机支給されたよね?同じスペースだよね?」と思わせる構想力です。
今回のテーマは「マナー違反」!
新作ゲームは、「マナとぴあ最強マナー講師決定戦」。自分の知らないところで増える謎のマナーに対応しながら、間違えないように名刺を交換するゲーム。これの良いところは、ゲームの後の名刺交換が疑心暗鬼になるところです。
モノビーズの新作ゲーム「ピスタワード」は、なんと、8歳の女の子が考えたゲームです! お母さんが食べたピスタチオの殻を「捨てるのがもったいない」と思ったことが、ゲーム制作のキッカケだとか。SDGsにも配慮していて、とても感心しました。
防腐処理について日本ナッツ協会に確認したところ、感銘を受けた協会から、後日ピスタチオの殻が大量に家に届いたそうです。凄い......。
ルール説明もすごく上手で、大人と遊ぶ時の難易度調整まで考えられていて、とても驚きました。
女性、カップル、家族連れが多かった
ゲームマーケットの会場で有名なマスコットキャラクターたちが集結し、撮影会も開かれていました。ボドゲゴーの「すたぴくん」(右)BOOKOFFの「よむよむくん」(中)BOOKOFFの?「謎のうさぎさん」(左)
今回は試遊卓もあり、開催された両日とも「空いている場所はない」と言うくらいにぎわっていました。
コロナ前と同じくらいの来場者数に戻りましたが、女性やカップルや家族連れが数年前と比べてとても増えたように感じます。
コロナ感染による「ステイホーム」期間にボードゲームを遊び始めた人が増えたのだろうと、とてもうれしく思いました。
また、ブース同士がコラボする企画もたくさんあり、とても2日間では回りきれないボリュームでした。
次回のゲームマーケットは12月9、10日。東京ビッグサイト西1.2ホールで行われます。参加者も出展者も楽しめる工夫が、たくさん。興味があれば、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
次回の会場で、皆様とお会いできるのを楽しみにしております。
(柚井ゆい)