「もしも」で活躍ポータブル電源 災害時に役立つ「BLUETTI」製品
「天災は忘れた頃にやってくる」。5月は全国で地震が相次いでいる。ふとした瞬間に災害が発生して、慌ててしまうことは珍しくない。昨今は、スマートフォンなどのデジタル製品が必需品となり、停電になると生活に多大な支障が出てしまうようになった。そんな時に便利なのが、ポータブル電源だ。
J-CASTトレンドは、ポータブル電源メーカーのBLUETTI(ブルーティ)が防災関連のイベントに出展すると聞き、会場を訪れた。
幅広いラインアップで「必要な商品」見つかる
BLUETTIがブースを設けたのは、2023年5月10日から12日に、東京ビッグサイトで行われた「オフィス防災EXPO(エクスポ)」。防災に関する製品やサービスが集まる、危機管理・災害対策の商談専門展だ。
BLUETTI JAPANの関連会社、ブルーティパワー代表取締役・李宝さんと、BLUETTIのセールスマネジャー・張弩弩さんによると、このイベントには病院や、学校などの行政関係者へアピールする目的で、5年前から参加している。だが、コロナ禍もあって出展は3年ぶりになるという。
ブルーティパワーの李宝さん(右)と張弩弩さん
「蓄電池は防災グッズとして見られますが、お客様のニーズはそれぞれです。持ち運びしやすいものから、容量の多いもの。ソーラーパネルでの充電......。我々BLUETTIのラインアップは豊富で、どのようなお客様でも、自分が必要とする商品を見つけられます」(以下、李さん)
幅広い商品ラインアップを用意することで、USBなどの出力端子から、バッテリーを連結できる拡張性、移動しやすいキャスターなどの使い勝手、長く使える保証期間、そして本体そのもののデザイン性まで、多種多様な需要に対応できるという。
「バッテリーを使ったことがなくても、『キャンプに行こうと思っている人』や『地震を心配している人』は年々増えています。そんな方に、エントリー商品を買っていただき、使っていくなかで、ソーラーパネルをつなぐなどの楽しみを体感して、もし容量が大きなものが欲しいとなれば、さらに購入していただくような形を目指しています」
ポータブル電源の使い方をレクチャー
販路拡大を商品開発に生かす
売れ筋は小型のエントリー商品だが、使っていくなかで、より大きな容量を求めるようになり、増設バッテリーを連結できる中型サイズへ乗り換えるユーザーは多いという。大型のものもデザイン性が高いため、一戸建てのリビングなどに置いても親和性がある。
「日中はソーラーパネルで充電して、テレビと冷蔵庫をつないでみるなど、普段から楽しみながら使えます。いざという時も、電気を安心して使える。収納して備えておくのではなく、使っていただくことで価値が出てきます」
これまでBLUETTIは、販路の中心にECを据えていたが、2022年12月に直営店(東京・秋葉原)をオープンするなど、リアルでの顧客接点も作りつつある。一般消費者向けのBtoCと同時に、法人向けのBtoB需要も積極的に取り込む方針だ。
6月発売予定の「AC180」
「SDGsの一環として、ソーラー発電をしたい企業もあります。ただ、商品単価が安いわけではないので、すぐ買うのには抵抗がある。直接ブースで『どう災害に備えるのか。使い方はどうなっているか』と対話できることで、ご担当者様も安心して購入いただけます」
環境面への配慮では、たとえばキッチンカーで飲食ビジネスを始めようとするとき、排気ガスが出る発電機ではなく、家庭用電源から充電できるポータブル電源を使うのも選択肢だと、李さんは指摘する。
「現状の商品ラインアップでは、BtoBとBtoCの間に明確な線引きがありません。『防災』といった大きな部分は変わりませんが、機能などの細かい要望を開発に生かして、新しい製品を出していきたいですね」
販路の広がりとともに、商品開発するうえでの「市場の声」もバリエーション豊かになっていく。BtoB向けに訴求するうえで、人事や総務などのバックオフィス業務に携わるビジネスパーソンが集まる「オフィス防災EXPO」は、貴重なアピールの場となっただろう。