ありがた迷惑「教え魔」ダメ ラジコンサーキット場で貼り紙、悪質なら出禁

   「教え魔」というワードが、たびたび話題となる。ボウリング場やスポーツジムなどで、初心者や女性に「求められていない」助言や、知識を披露する人を指す。2023年1月14日付のインターネットニュース・ITmediaによると、「静岡県ゴルフ練習場協会」では練習場のオーナーに向け、教え魔行為への注意を促すポスターを作成している。

   こうした教え魔は、RCカー(ラジオコントロールカー=ラジコン)用のサーキット場にも出現するようだ。RC専門店でサーキットを運営する「G-WORKS」(岡山県倉敷市)は、「当サーキットでは教え魔行為は禁止です!」と書かれた注意書きを場内に掲示している。

教え魔行為を禁止する注意書き (G-WORKSの公式ブログから)
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「よくわからない自慢話はやめて!」

   G-WORKS内の貼り紙によると、サーキット場内で、求められていないアドバイスを行う「教え魔」行為が増えている。

   そこでポップなイラストとともに「よくわからない自慢話はやめて!」「あなたの価値観を押し付けない!」「他人の走行時間を奪わないで!」「そのアドバイス(?)は聞かれた事?」と注意。悪質なケースでは、「出入り禁止措置」をとる場合があるとしている。

   J-CASTトレンドは、G-WORKS店主に取材した。店内の一部で目に余る「教え魔」行為を目撃したため、目にとまりやすいイラストで注意喚起をしようと考えたという。

   他の客への声がけからエスカレートし、自慢話に変わってしまうのが「教え魔」だと店主。客はRCカーを走らせるために利用料を支払ってサーキットに来ており、本来は雑談などではなく走行が主目的だと話す。

声がけ行為の線引きに悩む

   注意書きは、4月21日から掲出している。ただ、「教え魔」と、そうでない行為をどう線引きするか悩んだという。

   来店客のなかには、アドバイスを歓迎する人がいる。RCカーについて客同士が意見交換したり、同じ趣味を通して仲間が増えたりする楽しみもある。またサーキットは来店へのハードルが高いイメージがあり、初めて来た人や知識がない人に他の客が声がけするのは、本来は「大変うれしい行為」と店主。

   注意書きを受け、純粋な親切心で声をかける人まで自身が「教え魔」なのではないかと考え、声がけしなくなる心配もあった。

「イラストレーターさんと何度も、内容の打ち合わせや変更をして、書いて頂きました」(G-WORKS店主)。

   なお貼り紙の効果により、5月8日時点で「教え魔」は発生しなくなっているとのことだ。

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