浦和レッズサポーター怒らせたACLチケット転売 クラブ側は厳しく対応
チケット転売にまたも「神対応」だ。サッカーJリーグ・浦和レッズは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦(埼玉スタジアム)、アル・ヒラル戦のチケットを2023年4月16日に発売。直後からインターネット上では高額転売が発生し、ツイッター上では浦和サポーターから「許せない」との怒りの声が続出していた。
翌17日、浦和は転売行為に関する声明文を公式サイトに掲示。それによると、当該チケットはチケット不正転売禁止法が定める「特定興行入場券」であり、クラブは転売を行なったユーザーの特定作業を進めているという。
「警察との連携」も
サッカー情報サイト「FOOTBALL TRIBE」の4月17日付記事によると、浦和が発売したアル・ヒラル戦のチケットは同日時点でクラブ公式メンバーシップ「REX CLUB」の会員のみ購入可能。
フリマアプリや通販サイトで高額転売が横行し、REX CLUB会員なら4000~5000円で買えるチケットが4万5000円で転売される事例もあったという。
浦和の17日付発表によると、同クラブのホームゲームチケットの不正転売はチケット不正転売禁止法で規制されている。加えて、浦和が定める試合に関する規定やチケット販売サービス、REX CLUBの規約でも、公式チャネル(媒体)以外でのチケット転売を禁止していると続ける。
現在は転売を行なったユーザーの特定作業や手続きを進めており、特定された場合はREX CLUB会員資格のはく奪など必要な対応を講じる。また、「警察との連携を含め然るべき措置を検討、実施」。不正転売されたチケットは無効とし、入場は認めないとのことだ。
WBC転売では逮捕者
Jリーグでは最近、ほかにもチケット転売にクラブが厳正な措置を実施したケースがある。横浜F・マリノスだ。4月3日付発表によると、悪質な転売行為者2人に対し、顧問弁護士と協議のうえ、警察へ被害を申告。発表時点で刑事手続きが完了し、行為者それぞれに対し30万円の罰金刑が科せられたという。
サッカー以外でも特定興行入場券の不正転売をめぐって、逮捕者が複数出ている。
4月14日付朝日新聞デジタルによると、13日にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の観戦チケットを定価の20倍超の転売した容疑で、会社員の男性が神奈川県警大船署に逮捕された。県警は、WBC観戦チケットの不正転売の摘発は全国初と説明したとのことだ。
スポーツ以外の例として、松竹は1月30日と2月10日にそれぞれ、同社が主催する歌舞伎や演劇チケットに不正な高額転売があったと公式サイトで説明。いずれも、チケット不正転売禁止法違反の疑いにより、被疑者が逮捕されたと警察が発表したという。