転売ヤー「PSVR2」の利益イマイチか メルカリでは定価割れ出品
VR（仮想現実）ヘッドセット「PlayStation VR2」（PSVR2）。プレイステーション（PS）5用の周辺機器で、2023年2月22日に発売された。2021年2月にその存在が発表されたときにはツイッター上で品薄や高額転売の横行が予想されていたが、23年2月24日現在、各種通販サイトにて通常価格での購入が可能となっている。
フリマアプリ「メルカリ」では、PSVR2の新品が通常価格未満の価格で転売されている事例がみられる。
ECサイトで定価品買える
PSVR2は、頭部に装着するヘッドセットや専用のコントローラーが付属する機器。これを使い対応するゲームソフトをプレーすると、ゲームの世界に入ったかのような体験が楽しめる。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが2016年10月に発売した前世代機「PSVR」は登場当時、しばらく高額転売の発生や入手困難が続いたことで知られた。
またPS5本体自体も2020年から2022年にかけて品薄が続いたこうした背景から、PSVR2の存在が発表された21年2月には、ツイッター上で「どうせ買い占めされるんだろうな」「また転売の餌食になるんかな」などと予想されていた。
一方で23年2月24日現在、公式ECサイト「ソニーストア」や家電量販店のECサイト「ヨドバシ.com」「ノジマオンライン」「Joshin webショップ」では、いずれもPSVR2の在庫がある。基本的に1人1台までと注文可能数が制限されているものの、購入できる。
逆に安く買える？
PSVR2はもともと22年11月にソニー公式サイトで先行予約受付を開始。23年1月31日付ブルームバーグ記事によると、先行予約数は想定ほど伸びなかったという。計画に詳しいソニーグループ関係者の話として、PSVR2の出荷数が当初の計画よりも半減すると報じた。
PSVR2の希望小売価格は7万4980円 。同ブルームバーグ記事は、「インフレが高進する中でのこうした価格設定や景気後退への不安がユーザーの購入意欲を削いでしまったのかもしれない」と分析した。
予想されていた品薄が発生していない2月24日現在。メルカリで「新品、未使用」との条件でPSVR2を検索すると、8万～9万円程度の高額転売が目立つ一方で、希望小売価格7万4980円未満の値段を付けての出品が10件見つかる。6万9999円～7万4000円の価格帯だ。
通常価格未満での転売が起きている状況に、2月22日のインターネット掲示板上では「悲しいなあ」「安く買いたいなら逆にチャンスか」といった声が出た。