ポプテピピック「ここだけの話」大連発 「公式との打ち合わせ」が結構...

【作リエイターズアトリエ(通称「作リエ」)】
テレビアニメ「ポプテピピック」のゲームパートを描き、映像制作やイベント主催など、フリーランスでマルチに活躍する山下諒さん。隔週水曜夜、各分野で活躍中のゲストクリエイターや美大生を招いて、「創作」をテーマに、ツイッターの「スペース」や「オンラインセミナー」で語らう企画が「作リエ」だ。
連載では、スペースで出た話題から、エッセンスを抽出してお届けする。未来のゲストは、今この記事を読んでいるあなたかも?

   第15回のゲストは、UchuPeople所属・フェルト人形アニメーション作家の当真さん。テーマは「ポプテピピック『ここだけの話』も 人形アニメ作家直伝『スマホでコマ撮り』」だ。スペースアーカイブはこちらから。

当真さんが手がけた、ポプ子・ピピ美のフェルト人形(アニメ「ポプテピピック」より)
UchuPeople所属・フェルト人形アニメーション作家の当真さん
「目」の表現が非常に難しかったという
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「クソアニメ」イメージ損なう褒め言葉

   山下さんと当真さんには、アニメ「ポプテピピック」第一期・第二期の制作に携わった共通点がある。当真さんは、同作の羊毛フェルトアニメパートを手がけた。

   キャラクターのポプ子・ピピ美は、当真さん曰く「正面と横向きの顔が別物」。特徴的な絵柄なので、顔をどう羊毛フェルトで再現したものかと悩んだそうだ。中でも非常に苦労したパーツはというと――

当真さん「特に目が、もう異常に(難しかった)。今までにない形状で、『目』としてどう捉えたらいいかわからないなと。紙粘土製なんですが、12個くらい作り直しています」

   山下さんも、第一期初回のすり合わせで、ポプ子・ピピ美のドット絵を作った際、「何回かお題として映像を出した時、目の監修だけで(スタッフと)10回くらいやりとりした」エピソードを明かした。


   二人にとって、さまざまな挑戦と表現が形になった「ポプテピピック」。当真さん、山下さんが「公式サイドに、自由度の高い取り組みをさせてもらえた」と当時を振り返ると、リスナーから「打ち合わせの様子が気になります」と、リプライが寄せられた。公式が自虐的に「クソアニメ」と自称する作品の内幕とは。

山下さん「打ち合わせは結構......まじめでしたよね!(笑)あれだけとがったことをやっていましたが、優しくてまじめな関係者ばかりでした」
当真さん「ですね(笑) 基本的には『原作の大川ぶくぶ先生がやりたいこと(ネタ)』を軸にしている感じはありつつ、ただそれを叶えるだけじゃなく、クリエイター側もアイデアを出して作り上げていきました」

   後々「こういうことを言うと、かえってイメージを損なうのでは」と心配になった山下さん。愛情たっぷりに「ポプテピピックはクソです!(笑)」とコメントした。


   その他、第2期最終話に登場した「脊髄ぶっこぬき音頭」など、当真さんが関わったコンテンツの裏話(21:40~)や、ポプテピピックに参画した印象的なクリエイターにまつわる話(30:29~)や、初心者でも出来る「コマ撮り」のやり方(44:30~)についてはスペースにて。

「Wikipediaに引用と追記」必要な新事実

   作リエ終了後の二人に、話を振り返ってもらった。当真さんは、「ふまじめなことをまじめにやる、くだらないと笑えることに真剣に取り組む姿勢」についての話題に触れ、

「人を楽しませる作品を作ることにおいて、重要なことだと再認識した」

   と語る。まじめになりすぎると内容がつまらなくなり、ただふまじめなことをやっても意味が伝わらなくなる。「そのバランスを考えること自体を、楽しめるように頑張りたい」そうだ。

   山下さんは、「なかなか人前でできないポプテピピック話」ができ、非常に楽しく濃い一時間を過ごせたという。

   最後にもう一つ、秘話を明かした。『当時大学4年生で「卒業論文(制作)の代わりにいいんじゃない?」と声をかけられてポプテピピックに参加』と各種メディアに取り上げられた」件についてだ。2023年2月22日現在、Wikipediaにもそうした記述がある。「それ自体はその通り」と言いつつ、実は......。

「ポプテピピックとは別に、ちゃんと卒業制作をしています!!ポプテピピックと卒業制作と学校祭で、頭がおかしくなりそうな一年でした!!誰かWikipediaに、この記事の引用と追記お願いします(笑)」

   第16回作リエは、2023年3月1日実施予定。

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