缶ビールをエコに サッポロとアサヒは紙使用量、サントリーはCO2削減
「環境に配慮した缶ビール」が増えている。サッポロビールは2023年2月以降、包装資材の紙使用量を大幅に削減した「サッポロ生ビール黒ラベル」6缶パックを実験的に販売する。スーパーマーケット「ライフ」の、首都圏エリアの店舗で購入可能となる。
エコなパック2種類を発売
サッポロビールの1月10日付発表によると、同社では次世代容器包装「ecoフレンドリー」プロジェクトとして、環境に配慮した容器包装の開発に取り組んでいる。
2月7日に第1弾として、「改良型6缶パック」を発売する。天面(パック上部)や側面の幅を短縮し、紙の使用量を約19.6%カット。同社のビール類で350ml(ミリリットル)、500ml用の6缶パック資材全てに採用した場合、年間で約990トンの紙の使用量削減が期待できるという。 3月7日にはシリーズ第2弾「エコハット」を発売予定だ。「黒ラベル」の缶上部のみを固定し、従来品比で紙使用量を約68%削減している。ビール類の350ml、500ml用の6缶パック資材全量に採用すれば、年間で約3450トンの紙使用量削減を見込めるとのことだ。
リサイクルアルミ「100%」なプレモル
アサヒビールは2021年10月、22年5月に「アサヒスーパードライ エコパック」のテスト販売を実施した。スーパードライ6缶パックに対し、缶上部のみを固定する梱包資材を採用。22年5月24日付の発表によると、このパックは缶350mlの6缶パックであれば紙使用量を77%削減できる。23年以降に本格展開を目指している。
サントリーは22年9月に再生材を利用した「ザ・プレミアム・モルツ CO2削減缶」を数量限定で発売した。缶材由来のリサイクルアルミ材を100%使用し、通常のアルミ缶と比べてCO2排出量を約60%削減できるとのことだ。8月31日の同社発表によると、今後も環境負荷を低減する容器包装の積極的な活用を行うとしている。