コロナ「第8波」深まる謎 感染者数少ないのに死者数は過去最多
2022-12-29 05:00:00
新型コロナウイルスの死者が増え続けている。2022年12月27日には1日の死者が初めて400人を超えた。感染者数は、過去最多だった第7波よりも少ないのに、なぜ死者は過去最多なのだろうか。
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北海道や神奈川が多い
共同通信によると、12月27日、438人の新型コロナウイルス感染による死者が報告された。過去最多で、1日の死者が400人を超えるのは初めて。全国の新規感染者は20万8235人が確認され、1週間前と比べ1万8000人余り増えた。
死者数は、11月は2桁や100人台が多かったが、流行「第8波」の拡大に伴い増加し、12月は200人台や300人台の日が目立つようになっていた。これまでの最多は23日の371人だった。
27日の都道府県別の死者は北海道38人、神奈川33人、埼玉26人など。感染者は東京2万2063人、愛知1万5443人、大阪1万3962人など。
オミクロン対応ワクチン出たのに
新型コロナの感染者数は、第7波が最も多かった。最多は8月19日の26万1004人だった。死者の最多は9月2日の347人。
今回の第8波では、感染者の人数は今のところ第7波を下回っているのに、死者は第7波を超えている。オミクロン株対応のワクチンが供給され、治療薬もいくつかあるのに、なぜなのか。
NHKは12月26日、「新型コロナ "第8波" 年末年始は? わかってきたこと」というニュースの中でこの問題を取り上げ、以下のような専門家の見方を紹介している。
▽オミクロン株対応ワクチンの接種があまり進んでいないことで、高齢者を中心に亡くなる人の割合が増えている可能性がある。
▽ことし9月に感染者数の報告形式が変わって以降、報告の精度が下がり、感染しても受診しない人も増えているとみられるなど感染者数が以前よりも正確に把握できなくなり、実際にはさらに多くの感染者が出ている可能性もある。
また、呼吸器の病気が重症化するだけでなく、感染後に血栓ができるケースも報告され、心臓など循環器の病気になってきているのではないかという見方が、専門家から出ているという。