サイボウズ「kintone」メタバースで体験イベント VRの名物キャラも応援に

   「サイボウズ株式会社」が、メタバース(仮想空間)上で開かれたイベントで、自社製品「kintone(キントーン)」を紹介した。「kintone」はウェブブラウザー上で、「業務報告アプリ」や「新商品提案フォーム」といった社内向けのウェブアプリを簡単に作成し、業務用のデータベースを構築できるクラウドサービスだ。

   世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」(Vket、2022年12月3日~18日)に、kintoneの紹介ブースを出展。そこに、VRで活動する名物キャラクター「ビッグカツくん」がやって来た。来年創業50周年を迎えるスグル食品(広島県呉市)グループのスナック菓子「ビッグカツ」のマスコットキャラだ。

「kintone」とビッグカツがコラボ 左がサイボウズのforksさん、右がビッグカツくん
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「API」を使って外部サービスと接続可能

   サイボウズのkintoneブースでは、kintoneの解説動画が流れ、時間帯によってはサイボウズの社員がログインしてVketの来場客にkintoneを説明する。ここで12月10日夜、「ビッグカツくん」が1日店長を務めた。

   「バーチャルビッグカツ工場」として自社工場をVR上に再現するなど、メタバース上でさまざまな活動をしているビッグカツくん。「1日店長」として、来場客にkintoneの魅力やブースについての説明を1時間半ほど担当した。


ブースで紹介しているVRChatとkintoneの連携例 データベースの情報をVRChat上でforksさんのアバターに表示

   サイボウズからは、「DevRel」(開発者と自社製品のつながりを作る取り組み)担当の「forks」さんが参加。タコさんウィンナーの見た目をしたアバターを使っている。

   kintoneは、「API」という仕組みを使うと、外部サービスと接続可能だ。ツイッター上のツイート情報を取得したり、VRChatとも「OSC(OpenSound Control)」という機能を使えば連携したりできる。ここで、ビッグカツくんとforksさんのQ&Aタイム。

ビッグカツくん「kintoneを使うと、ツイッター上でリツイートキャンペーンを行い、『ツイートのリツイートが1000を超えるとVRChatのアバターの服がはじけ飛ぶ』という企画もできるんですか?」
forksさん「できます。ツイッターの情報は、kintoneで定期的に集計可能です。あとはOSCを使い、設定したリツイート数ごとにアバターでアニメーションが動くようにすれば、完了です」

1日店長としてのやる気の表れか ビッグカツくんの目玉はkintone仕様

   ビッグカツくんは、ブースで訪問客にも対応した。「なんで(サイボウズのブースの店長が)ビッグカツなんですか?」と聞かれたり、「サイボウズはビッグカツも作っているの?」と驚かれたり。これには「ビッグカツを作っている会社が、サイボウズの製品を宣伝しています」と答えていた。


1日店長として接客をするビッグカツくん

kintoneブースの見どころのひとつ サイボウズが発行する技術系同人誌を立ち読みできる

新商品提案データベースを組んでみた

   12月11日は、「ビッグカツくんのkintoneアプリ開発を見守ろう集会」を開催した。

forksさん「開発者でないビッグカツさんと一緒にkintoneでアプリを作り、プログラミングができない人でも『kintoneでこういうことができる』を見せたいと思います」
ビッグカツくん「私は指示されたことだけを、ひたすら実行します。今から何を作るのでしょうか」
forksさん「新商品提案データベースを組みましょうか。社内の誰でも新商品案を出せるフォームと、提出された案をためていくデータベースです」

   kintoneでフォーム作成用のページを開くと、左側に「文字列」「チェックボタン」といったパーツが並んでいる。これらは「フィールド」と呼ばれる。盛り込みたいフィールドを、右側の空欄にドラッグ&ドロップしてフォームの各項目を作る。


フォームに必要な項目をドラッグ&ドロップしていく様子がライブ配信画面に映された

   「文字列」フィールドを入れると、フォームから実際に商品提案を行う社員が文字入力可能な枠を作れる。これを使い、ビッグカツくんは「提案番号」「提案者」「ユーザー名」「新商品のアイデア」といった項目を組んでいった。

   forksさん「新商品のイメージ画像を描いて登録したい人もいるでしょう。そこで『添付ファイル』フィールドを入れていただく。すると完成後、フォームを利用する社員はデータベースに画像をアップロードできます」 ビッグカツさん「『jpg』や『png』画像だと、データベース上でサムネイル画像が表示されて便利ですね」

   作業は15分ほどで完了し、「新商品提案データベース」が完成した。


すぐに新商品案の入力フォームが完成 「ラジオボタン」というフィールドを使うと、「ビッグカツ」「いか姿フライ」など、具体的な提案対象となる商品カテゴリを丸いボタンで選べる

フォームに新商品案を入力すると、このようにデータが集計、表示される

ツイッターやVRChatとの連携を実演

   最後に、forksさんが用意していた「新商品案募集データベース」を披露した。同じくkintoneで作ったアプリだが、「API」によりツイッターと連携してある。

forksさん「ハッシュタグ『#キンカツ集会』を付けて新商品案をツイートいただくと、このデータベースにツイートが登録されていきます」

「#キンカツ集会」を付けて実際にツイートしてみる

「豚骨醬油味のビッグカツが欲しい」とのツイートがデータベースに登録された

kintoneとVRChatとツイッターを連携させたforksさん 「#キンカツ集会」のツイートが投稿されるたびに、アバターのチャットボックスにもツイート件数が反映される

   開発者でなくても業務用アプリとデータベースが簡単に作成できるkintone。開発者であれば、応用してツイッターやVRChatとも連携が可能になる。利用価格は、「スタンダードコース」は1ユーザーあたり月額1500円(税別、以下同)で、最低5ユーザーから契約を受け付ける。

   特定非営利活動法人(NPO)や学校PTA、学生サークルなど、一定の条件を満たすチームには割安な「チーム応援ライセンス」を用意。年額9900円で900人まで使える。またkintone APIを使った開発を目的とする開発者に向けては、無償でkintoneを利用できる「開発者ライセンス」を提供している。

kintone製品サイト:https://kintone.cybozu.co.jp/
チーム応援ライセンス:https://npo.cybozu.co.jp/team/
開発者ライセンス:https://developer.cybozu.io/hc/ja/articles/200720464

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