はま寿司、くら寿司、スシローで「アジのにぎり」消えた 原因を追跡すると

   回転ずしから、アジが消えている。2022年12月9日現在、チェーン大手の「はま寿司」、「くら寿司」、そして「スシロー」の公式サイトメニュー、「にぎり」の項目に、アジが見当たらないのだ。

   しかし、「アジフライ」や「軍艦巻」は販売がある。なぜ、「にぎり」だけがないのか。J-CASTトレンドは、3社に取材した。

回転寿司から消えた「アジにぎり」
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円安の影響ではなく

   「はま寿司」を運営する「ゼンショーホールディングス」は、2022年10月末からアジの提供を中止している。理由に、アジの漁獲量減少があると同社は取材に答えた。全国約570店舗での供給が難しく、再開の見込みも立っていないそうだ。期間限定メニューにはアジフライがあるが、「グランドメニューとは違い、提供期間が限定できるため」販売可能なのだと説明した。

   「くら寿司」でも、アジの漁獲量の減少が響いているようだ。同社がにぎり寿司として提供するため、寿司ネタに求める品質やサイズといった仕様に見合ったアジが、「一時的に供給が足りていないため」提供を見合わせている。価格的な問題や円安の影響は、否定した。これは一時的な欠品であり、「近々再開する予定です」。アジのたたき軍艦やアジフライに関しては、にぎり寿司で使うアジとは別のため、提供できているのだという。

   スシローを運営する「FOOD&LIFE COMPANIES」は回答があり次第、追記する。

9年前と比べて4万トン以上減

   農林水産省の公式サイトで公開されている「令和3年漁業・養殖業生産統計」によると、「マアジ」の漁獲量は、2012(平成24)年には13万4000トンだった。それが2021(令和3)年にはおよそ9万トンにまで減少している。

   今回の回転ずしチェーン各社の「アジにぎり」休止は、一時的かもしれない。ただアジの漁獲量そのものは、ここ数年で見ると減少傾向なのだ。

   今から約半年前、「日テレNEWS」がYahoo!ニュースに2022年6月17日付で配信した記事では、水揚げ量激減による価格高騰が当時報じられていた。

2022年12月13日正午追記:スシローを運営する「FOOD&LIFE COMPANIES」より、次の通り回答があった。

「スシローで使用している『あじ』の水揚げ不漁により、10月上旬以降、全店での販売を見合わせております」
なお、見合わせは現在も続いているという。

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