上京し退職、音楽の道へ 「宮崎出身、沖縄かぶれ」アーティスト・倉沢よしえ
【連載】DJ Nobbyの「未来のスターがやってきた」
若手アーティストを熱く応援する音楽バラエティーラジオ番組「DJ Nobby's Tokyo LIVE!!」のメインパーソナリティー、DJ Nobbyさんによる新連載。全国放送の同番組に出演した「近未来のトップアーティスト」の素顔を紹介します!明日にも人気沸騰する逸材が登場するかも...?
DJ Nobbyです。第15回は、「倉沢よしえ」さんをゲストにお招きしました。収録当日はツアー先の宮崎から駆けつけてくれました!実は、番組に出演していただくのは2回目です。
活動を1回終えるつもりでアルバム作り
2022年で活動開始から8年目を迎えるという倉沢さん。自身のことを「宮崎出身、沖縄かぶれ」と表現するように、学生時代を過ごした沖縄にはとても親しみを感じているよう。「自分では意識していなかったけれど、音楽の中に沖縄民謡のテイストを感じると言われることもある」そうです。
今年9月17日にリリースした新譜「うつろい」に話が及ぶと、少しためらいながら、こう語り始めました。
「これまで全国を歌って回ってきたけれど、コロナ禍で活動ができなくなってしまいました。自分のあり方を考えるうちに『これまでに作った曲を入れたアルバムを作って、1回活動を終えよう』と思った」
しかし、アルバムのレコーディングを進めるうちに、改めて自分の曲を振り返って、見失っていた魅力に再び気付いたと言います。「だから、このアルバムは遺作にするぐらいの気持ちで作ったアルバムなんです」と、今回のアルバムへの力の込め方を表現してくれました。
これから新たな一歩を踏み出すタイミングでリリースした「うつろい」から、今回の番組では4曲をご紹介しています。
「仕事しながら音楽」......現実は甘くなかった
大学を卒業して上京した際はミュージシャンとしての活動を目指していたわけではなく、就職して働いていたそうです。ただ、働くうちに「どうしても音楽をやりたい」という思いが大きくなって退職したとか。
「せっかく就職した会社を辞めるのは、勇気の必要な決断だったのでは?」。Nobbyの投げかけに、倉沢さんは当時を振り返ってこう答えます。
「たぶん大学まで行かせてもらって、卒業してすぐ音楽やります!とは言う勇気が無かったんですよね。だから仕事しながら音楽をしようと思ってたんですけど、現実はそんなに甘くなくて」
音楽をやりたいという気持ちが強く、会社を辞めるのは自然な流れであり、勇気は必要なかった...と汲み取れます。
会社員として働いていた期間は1年ほど。大学時代に沖縄で音楽活動をしていた頃に知り合った方に、東京のライブハウスを紹介され、飛び込んだと言います。それをきっかけに、持ち前のガッツと音楽への強い思いを武器に、活動を徐々に全国へ広げていきます。
豪邸に住んでいる?
話は、倉沢さんの新譜「うつろい」に戻ります。
アルバムのジャケットは宮崎県出身のイラストレーター・Erika Zushiさんの作品(画像2)。「ワンルームで完結するような東京の1人暮らし」をイメージして描いてもらったのだとか。倉沢さんの家がモデルになっているのですか、と聞くと
「実は配信なんかでは、私すごい豪邸に住んでることになってて。東京ドームぐらいの敷地に3階建ての家を建ててることになってるんですけど、実はワンルームに住んでます」
と一同の爆笑を誘ってくれました。倉沢さんの家がジャケットのモデル、というわけではないようです。
5年ぶりのリリースとなる「うつろい」では、変化を恐れずに攻めた倉沢さんの新たな一面を感じることができます。各種配信サービスでお聴きいただけますので、ぜひあなたのプレイリストに加えてみてください。
沖縄の大学に進学した際に音楽と出会い、ギターの弾き語りを開始する。
その時期が東日本大震災直後だったこともあり、ギターを持って一人被災地に足を運ぶ。
大学卒業を機に上京し、東京を拠点として音楽活動を精力的に行うようになる。
どこか懐かしさを感じるメロディを、力のある歌声で人々の心に届くようにと日々歌っている。
金融機関勤務の知見を生かし、音声配信プラットフォーム「Voicy」でフォロワー5万8000人に向けて「きのうの経済を毎朝5分で!」を配信中。