「東京チカラめし」名乗る店あちこちに 全国で2か所しかないはずが
焼き牛丼チェーン「東京チカラめし」の「新宿西口1号店」が閉店した。東京都内唯一の同店は2022年8月28日が最終営業日。ツイッター上には、別れを惜しんで駆けつけた客が同店の前に行列をつくる光景の写真が投稿された。
現存店舗は「新鎌ヶ谷店」(千葉県鎌ケ谷市)と大阪日本橋店(大阪市)のみ。だが、実は今でも都内には「東京チカラめし」を掲げる店がいくつもある。
デリバリー版「チカラめし」
チカラめし運営の三光マーケティングフーズは、「バーチャルレストラン」社(東京都江戸川区)とライセンス契約を締結したと21年7月15日に発表していた。同社はデリバリーを専門とする飲食店「ゴーストレストラン」のブランド展開を行っている。
三光はこの契約をもとに、まずはデリバリーサービス「Uber Eats」で関東県内にてデリバリー専門の「VR『東京チカラめし』」を出店すると説明していた。
チカラめし公式サイトには、デリバリー専門店に関する情報は見当たらない。
しかし「Uber Eats」サイトを調べると、「東京チカラめし 板橋本町店」(板橋区)、「井の頭公園店」(三鷹市)、「瑞江店」(江戸川区)など、チカラめしを名乗る店が都内で少なくとも10店舗見つかる。
メニューには「秘伝の焼き牛丼」
8月30日17時にUbe Eatsで確認してみた。都内各地域の「チカラめし」は、営業時間外だとして注文できない店が多かった。例に出すと「清水店」(杉並区)は金曜日の19時40分~20時のみ、瑞江店は土曜の朝5時~6時のみと設定されているなど、営業時間が限られている店舗が複数あるのだ。
「東大泉店」(練馬区)、「錦糸町北口店」(墨田区)、「大島支店」(江東区)は、注文を受け付けていた。メニューには「秘伝の焼き牛丼」「濃厚2種のチーズの焼き牛丼」などが並ぶ。確かに、チカラめしらしく「焼き牛丼」をウリにしているようだ。
「上板橋店」(板橋区)は、なぜか商品一覧がワッフルやバナナジュースなどのスイーツメニューだけで構成されており、牛丼は取り扱っていない。
Uber Eatsでは東京以外にも、埼玉県や栃木県、新潟県などの店舗が登録されていた。いずれも「チカラめし」実店舗が存在しない地域だ。
出前館でも注文可能で、「瑞江店」(こちらは営業時間毎日11時~21時)、「横浜浅間町店」(横浜市)、「福井店」(福井市)の3店舗がある。瑞江店には8月15日~26日にかけて3件のレビューが寄せられていた。実際に営業しているようだ。
J-CASTトレンドは、運営会社の「SANKO MARKETING FOODS」に取材を申し込み、回答を待っている。