コロナ「まん延防止」再発令が心配 沖縄で「警報」島根は食糧備蓄呼びかけ

   オミクロン株による新型コロナウイルスが急拡大している。政府は今のところ、「まん延防止等重点措置」の適用などの行動制限は予定していないが、感染が急増している県では個別に可能な対策に取り組んでいる。

全国各地で再び感染が広がりつつある
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沖縄は「拡大警報」

   全国で最も感染者が急増しているのは沖縄県だ。琉球新報によると、玉城デニー知事は2022年7月11日、医療提供体制がひっ迫しているとして、11~24日までの2週間、沖縄本島圏域と八重山圏域に対して「コロナ感染拡大警報」を出すと発表した。

   玉城知事は「このままだと、救急医療を維持できない状態になりかない」と強調し、県民に対して、より一層の感染対策を呼び掛けた。

   沖縄県の新規陽性者数は7月5日から6日連続で2000人を超え、12日は3436人。これまで最多だった5月11日の2702人を700人あまり上回った。

   島根県も感染者が多い。NHKの調べによると、人口10万人当たりの新規感染者数は沖縄県に次いで全国2位。12日は過去最高の1271人が新規に感染した。

   山陰放送によると、丸山達也知事は12日の対策本部会議で、県東部に加え、隠岐地域以外では飲食店の利用人数を8人以下から4人以下にすることを発表。県内の感染拡大で生活支援物資の配送が難しくなりつつあるとして、自宅療養になった場合に備え、5日分程度の食料などを備蓄することなどを県民に呼びかけた。

   また、ひっ迫する保健所業務を受け、感染者の同居の家族など、濃厚接触者で症状がある人では、検査を省略し擬似症患者として扱うことなどを決めた。

まだ「レベル2」以下

   7月12日は、全国12県で新規感染者数が過去最多になった。全国の新規感染者数は、2月のピーク時の7割近くまで増えている。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、「第7波に入っている」との認識を示しつつ、「まん延防止等重点措置」の適用などの行動制限については、「今の段階では必要ない」と語っている。

   NHKによると、都道府県がどのレベルにあるか判断するための基本的な指標として、「医療提供体制等の負荷」と「感染の状況」の2つがある。

   「医療提供体制等の負荷」には「確保病床の使用率」「重症確保病床の使用率」など5つの項目がある。

   「感染の状況」には、「PCR検査の陽性率」、10万人当たりの「新規陽性者数」、「感染経路が不明な人の割合」など5つの項目がある。

   これらの数値をもとに感染レベルを0~4の5段階で判断する。13日段階では、沖縄を含めて全都道府県がレベル2以下。

   東京新聞によると、緊急事態宣言を出すかどうかは、レベル3相当の状況が目安。まん延防止等重点措置は、レベル2~3相当の状況になっている場合に適用される。

   東京都の小池百合子知事は8日の定例記者会見で、「まん延防止等重点措置の適用基準を、国として明確化してほしい」と求めた。

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