レトロ自販機10台!うどん・そばにトースト 昭和のゲーセン再現目的で

   栃木県那珂川町にある「なかよし自販機コーナー」には、たくさんのレトロ自動販売機が集まっている。

   一定の世代の人が見れば、「懐かしい」と思わせる自販機ばかりが集まる店、というのも珍しい。J-CASTトレンドは、自販機を集めて管理・営業している店主に取材した。

栃木県那珂川町にある「なかよし自販機コーナー」(店主提供)
写真左下部にあるのがテーブル代わりに使われる「テーブルゲーム」(店主提供)
並べられている自販機(店主提供)
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多くの自販機は既に生産終了

   そう広くもない一本道沿いに畑が並ぶ。時折家が見える風景のなか、ポツンとだだっ広い敷地が現れる。道路の境界に「なかよし自販機コーナー 停留所」という看板が立つ。緑に囲まれた敷地の奥には、ガレージにいくつもの古い自販機が置いてあるのが見える。

   店主が集め、設置している自販機は現在10台ある。また、店の中央にテーブル代わりに置いてあるのは、昭和の時代に見られたテーブルゲームだ。

   この一風変わった店を運営している、ひとりの男性。最初は自販機集めが目的ではなく、昔のゲームセンターを自宅で再現しようとしたのがきっかけだ。もともとゲームセンター好きで、趣味としてアーケードゲームを集め、自宅に置いた。しかし、「昔のゲームセンターには、カップヌードル自販機もあって...。そうすると自販機の方も欲しくなりました。当時は、5万円程度と安かったです」と購入経緯を明かす。

   故障や不具合のある機械を修理しているうちに「楽しくなった」と店主。結果として、この20年で約20台の自販機を集めたという。

   現在設置している多くの自販機は、生産終了済み。最も古いのは、温まったトーストが出てくるマシンで、製造から40年近くが過ぎているとの話だ。

予想以上の反響で人手不足

   現在の場所で「なかよし自販機コーナー」の営業を本格的に始めたのは、2022年4月後半になってから。つい最近だ。それまでは、別の場所で駄菓子屋として自販機を4年近く扱っていたそうだ。

   現在の場所に開業するため、さまざまな手続きや工事を行う必要があった。趣味としてやっているため、始まる前までは「開業までにかかった費用と売り上げがトントンになればいい」という気持ちだったが、結果的には「予想の2倍くらいの売り上げになっています」と、反響に驚きを表した。

   本業の傍ら、古い自販機のメンテナンスや商品補充などを一人で行っていたが、あまりに忙しいため知り合いや親族に手を貸してもらっているという。

   本来は、温かい弁当が出てくる自販機「ランチボーイ」。今はお菓子が出てくる。それを本物の弁当が買えるようにしようと、店主は飲食店と相談中だ。しかし、「忙しいので、補充でいっぱいいっぱいで...。次の自販機も置きたいと思っていますが、しばらくは難しいかもしれませんね」とうれしそうに明かした。

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