メンタリストDaiGo「千羽鶴送る」を批判 もらう側の扱い方と経費は
メンタリストDaiGoさんが、ウクライナに千羽鶴を送る行為について、ツイッター上で「相手の気持ちがわからない親切はただの迷惑」と切り捨てた。
千羽鶴は、日本では平和の象徴として扱われる。だが、その寄付をめぐってはたびたび議論になる。被災した人々に大量に送っても「ありがた迷惑」ではないか、という指摘が出る。
「原爆の子の像」には年間1000万羽
DaiGoさんより前、2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)開設者で実業家のひろゆきさんが、ウクライナに千羽鶴を送ることに疑問を呈するツイートをした。DaiGoさんはこれに同調する形で、「狂気」、「エゴ」、「愚者の行動」と痛烈に批判している。
日本国内で、かつて戦禍や災害に見舞われた地域には、これまで多くの人から千羽鶴が送られてきた。善意による行為なのは言うまでもないが、各地から毎年寄せられれば、当然だが大量の千羽鶴がたまっていく。保管を続けるには場所が必要で、各種作業の人件費はじめ経費がかかる。
国内で最も千羽鶴が集まる場所の1つが、広島市の平和記念公園内にある「原爆の子の像」だ。広島市公式サイトによると、日本国内外から年間1000万羽、重さ10トン以上の折り鶴が集まる。
このぼう大な量を受け付けている、広島市市民局国際平和推進部平和推進課被爆体験継承担当を取材した。折り鶴の保管期間は、おおよそ1年前後だという。
かつては焼却していた
その後は、市民から要望があれば配布される。担当者によるとコロナ禍で、送られてくる折り鶴は減ったそうだが、保管のための運搬や、希望者への配布にかかる費用は年間で約250万円前後だと明かした。
配布する場合は1袋・約10kg単位。譲り先での活用例については「折り鶴再生紙」の製品としてリサイクル、イベントに使用されると答えた。こうした取り組みが始まったのは、2012年度から。前年度に市民から活用方法を公募した際に決定したという。
なお2011年度までは保管管理、1999年度までは焼却していたそうだ。