「グランツーリスモ7」運営が謝罪 ゲーム内での報酬に不満出ていた

   レーシングゲーム「グランツーリスモ7」(GT7)公式サイトは2022年3月25日、ユーザーへの謝罪文を掲載した。運営が実施したサービスのメンテナンス時間が長引いたほか、ゲーム内容のアップデートに伴いユーザーから「不満・混乱」が生じていたのだという。

   本作では、実在する自動車をゲーム内で買える。購入にはゲーム内通貨の「クレジット」が必要になる。このクレジットを入手するための「金策」に労力を要する上、アップデートに伴いさらに困難になったとしてこれまでツイッターやインターネット掲示板上で不満が出ていた。

グランツーリスモ7は22年3月4日に発売されたが(写真はプレイステーション5)
「リワード体系」を見直す (画像はPlayStation Store内の販売ページ)
Read more...

同じレースを数百回クリアする必要アリ?

   GT7は、22年3月4日に発売された、プレイステーション(PS)5・PS4用ゲームソフト。「クレジット」を得るには、ゲーム内のレースイベントをクリアして報酬として獲得したり、現実のお金で「課金」したりする必要がある。

   3月23日付「IGN JAPAN」記事によると、「プレミアムカー」と呼ばれる価値の高い自動車では、1台当たりおよそ「18億5000万クレジット」のものがある。例えば1回クリアすることで500万クレジットを入手できるレースイベントであれば、この自動車を購入するには370回、同じレースをこなさなければならないという。

   「課金」の場合、ゲームや追加コンテンツを配信しているサービス「PlayStation Store」によると、7500万クレジットを1100円(税込・以下同)で、2億クレジットを2200円で購入できる。

   ECサイト「アマゾン」の本作レビュー欄では「(レースの)賞金が安すぎてスーパーカーが買えない」「金稼ぎが渋い」といった声が出ている。

   加えて、3月18日実施のアップデートでは、一部レースイベントの報酬のクレジットが減額された。先述のIGN記事によると、650万クレジットと報酬が設定されていたレースが、アップデートにより500万クレジットへ減らされる例があったという。

   18日のアップデート時、シリーズを開発しているポリフォニー・デジタルの代表である山内一典氏は GT7公式サイト上で、イベント報酬を調整したと説明。「課金なしでも多くのクルマとレースを楽しんでもらいたい」と考えているとした一方で、「同時に、クルマの価格も、その価値や希少性を表現する大切な要素ではあるので、実勢価格とのリンクは必要です」とゲーム内の車の値段設定について説明した。

   また「金策」のために同じレースを周回しているユーザーへ向けてか、「特定のイベントだけを、機械的に繰り返しプレイせざるをえない状況は、できるなら避けたいと思っています」と考えを述べた。こうした「繰り返しプレイ」を解決するために、今後新たなコンテンツやレースイベントを追加する方針だとした。

4月のアップデートで「リワード体系を再デザイン」

   3月25日の公式サイトの謝罪では、山内氏は「先週の長いメンテナンス時間と、事前の予告なしにリワードデザインの変更が行われたアップデートにより生じた不満と混乱に対して、心よりお詫びいたします」とした。

   18日のアップデートの意図は、一部のレースイベントで「一貫性に欠けていたリワードの問題を直すため」だったのだという。

   報酬のバランスを是正するため、4月上旬に配信予定のアップデートでは一部イベントの賞金を増額するなど、「リワード体系を再デザイン」してあるとのことだ。また3月中に実施したメンテナンスが遅延したことへの補償として、ユーザーには1億クレジットの配布を行なっている。

注目情報

PR
追悼