ウクライナ支援は募金以外もいろいろ 「食べる、着る、体験する」が力に
ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナの力になりたい――。そうした思いから、日本国内では募金が行われ、ライトアップで応援の気持ちを表す活動が始まっている。
金銭や「ポイント」以外にも、商品やサービスを買うことで寄付につながる支援方法が登場した。中には、全額寄付になるようなものも――。
Tシャツ、ボルシチの売上金が
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZO(千葉市)は、「ウクライナ人道支援チャリティーTシャツ」を2022年2月28日から販売している。Tシャツの売上金は全額、「Yahoo!ネット募金」の登録団体である、NPO法人(特定非営利活動法人)の「ADRA Japan」に寄付される。ウクライナの人々の水や衣料、生活必需品の購入に充てられる予定だ。
Tシャツは大人用と子ども用それぞれ5サイズの展開で、5月下旬の配送予定。価格は各2020円(税込・送料別)。3月3日18時現在、すでに6万6000枚以上が販売され、寄付金額は1億3369万円を超えている。
ウクライナの伝統料理「ボルシチ」を食べて、応援に変える方法もある。冷凍・加工食品メーカーのAlva(福岡市)は、ボルシチをアレンジした「ごろごろ野菜のボルシチ」を、同社運営の冷凍食品通販サイト「RICO NICOオンラインショップ」で3月2日から期間限定販売している。売上金は全額、国連難民高等弁務官事務所協会(UNHCR)を通して人道支援目的の寄付になる。
1人前・280グラムで価格は1000円(税込)。電子レンジや湯せんでの解凍が可能だ。
アーティストの作品販売額そのまま寄付
リアル脱出ゲームの企画運営を行うSCRAP(東京都渋谷区)は、対象ゲームの3月3〜21日の売上全額を寄付する。
対象になるのは、ウクライナの首都キエフを拠点に置く「ARVI.Inc」が制作した、全編VRの脱出ゲーム4種類。リアル脱出ゲーム吉祥寺店、リアル脱出ゲーム名古屋店で体験できる。前売り券は2800円、当日券は3100円(いずれも税込)。
TRiCERA(東京都港区)では、運営するオンラインギャラリー「TRiCERA ART」に登録している約200人のウクライナ在住アーティストの作品が購入された場合、販売価格全額をアーティスト本人に支払う。諸費用は全額、TRiCERAが負担する。作品の配送には時間がかかること、喪失などに関しては、返金・返品の対象外になる点に注意が必要だ。
また同社では、3月1〜31日に販売した全作品の販売価格10%を、在日ウクライナ大使館に寄付する。賛同する作家が手掛けた作品が売れた場合には、前述の10%に加えて、作家本人からも販売価格の10%が大使館に寄付される。プロジェクト賛同作家には、サイト上にウクライナ国旗の色である「青と黄色」のハートマークがつく。