北海道大雪で大学入試どうなる 空路も鉄道もストップで受験生に試練

   北海道は今週、記録的な大雪に見舞われた。受験生の足に影響していないか。道内では2022年2月21日夜から降り始めた雪により、空と陸の交通がまひしたのだ。

   国公立大学の一般選抜(前期日程)個別学力検査等は、2月25~26日に行われる予定。ツイッター上では、受験生を心配する投稿が多い。各大学の対応を取材した。

札幌も雪に埋もれる・北海道庁旧本庁舎(画像はイメージ)
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多くで「例年通り実施」

   北海道の空の玄関口、新千歳空港は大雪のため2月22日に発着の全便が欠航。鉄道でも、JR北海道で一部運休が続く。新千歳空港では23日、滑走路の運用が再開したが、空港にたどり着いても鉄道が動かず、空港で一夜を明かす乗客がみられた。なお同空港は24日現在も、一部の便で欠航が出ている。

   札幌市には、国立の北海道大学がある。大学のパンフレットによると、2021年度の入学者数2546人のうち818人、32.1%が北海道出身者、67.9 %が道外出身者ということになる。受験生が試験会場にたどり着けるか、心配する声は多い。道内在住者でも鉄道が止まっていればアクセスが難しいし、空路を使わねばならない遠隔地からの移動はなおさら大変だろう。ツイッター上では、「受験会場入りが第1.5次試験だ」「(入試の)延期ある?」「たどり着けないのでは」という投稿が相次いだ。

   北大は、公式サイト上で試験を予定通りに実施すると発表している(24日17時時点)。

   北海道の交通網の混乱は、道外へ向かう道内在住の受験生たちにも影響する。そこで、25~26日にかけて入試が実施される予定の、北海道以外の国立・私立大を取材した。多くは「問い合わせがないため、例年通りに実施予定です」と回答。対応についても「予定なし」が多数だった。

   このうち大阪大学は取材に対し、例年、不測の事態が発生した場合には事前に問い合わせがあると答えた。「今回は受験生の方が事前に、早め早めで対応を取られたのかなと思います」。文教大学(東京)と名古屋大学は、「相談があった場合には、対応を検討します」とのこと。京都大学では、問い合わせがあったものの対応する予定はないという。

振替受験実施の大学も

   きょう2月24日以前に、入試が終わった大学はどうだろう。

   21~23日に一般選抜II期試験入試があった帝京大学(東京)では、試験日前日までに2人の北海道在住受験生から問い合わせがあったという。取材に応じた広報によると、いずれも「北海道の異常降雪により交通機関が不通となっており、試験日に試験場で受験することができない(できないかもしれない)」という内容で、代替の交通手段もなかったそうだ。そのため、帝京大学では、

「理由が自己都合ではありませんでしたので、一般選抜II期から後日程になる一般選抜III期(3月5~6日)への振替受験の対応をさせていただきました」

と回答した。

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