スマホ向け新料金プラン 携帯料金の相場に一石投じた【2021重大ニュース】
NTTドコモの「ahamo」、KDDIの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」。前政権・菅義偉内閣が携帯料金引き下げを要請する中、2021年3月に始まった新料金プランだ。
いずれも月3000円弱で通信データ容量20ギガバイトまで利用可能で、5G(第五世代移動通信システム)通信に対応。一方、申し込みやサポートは店頭ではなくオンラインという形をと理、キャリア提供のサービスの多くは使えない、これまでとは異なる点も多い。
キャリアメールサービスがなくて戸惑う
■「ahamo」「povo」「LINEMO」でキャリアメール消える それはイヤと嘆く人たち
通信会社が提供する「@docomo.ne.jp」といった「キャリアメール」は、上述の3料金プランでは提供されていない。1日にキャリアメールを1件も送信しない人が全体の約6割という調査もあり、もはや無用の長物かにも思える。一方で、「知り合いとの縁が切れてしまうかもしれない」など、キャリアメールの廃止に戸惑う人もいた。
■「ahamo」で5Gつながるはずなのに 勝手に4Gに切り替わる
5Gに対応しているはずなのに、利用中のahamo回線が旧来の「4G」にしかつながらないという嘆きの声をSNS上で複数見かける。調べていくと、5G対応エリア内にいても、いつの間にか4G回線に切り替わることもあるようだ。
■「ahamo」ドコモショップで「手続きサポート」 申し込みはネットのみのままだが
オンライン限定でサポートを提供してきたahamo。一方、4月22日からはドコモショップ店頭でも ahamo公式サイト上での契約といった手続きを補助するサービスがはじまった。ただし、手数料3300円(税込)が必要となる。
「povo2.0」「エコノミーMVNO」で新プラン続々
■ povo「基本料金ゼロ円」でライバルリード 「賢く安く」で利用者取り込みねらう
開始から1年も経たないうちに、新料金プランで目新しいサービスが開始される場合もあった。9月29日スタートの「povo2.0」はその代表例だろう。月額基本料は「ゼロ円」で、必要に応じて高速通信ができる「データトッピング」を購入するという形式が話題を呼んだ。
■ KDDI「povo2.0」申し込みトラブル報告 ネット上の手続きストップし回線使えず
スタート直後の「povo2.0」では、契約手続きの進行が途中で止まるなど、申し込み時のトラブル報告が続出した。契約をキャンセルしたところ、乗り換え前の回線も利用できなくなり、それまで使用してきた電話番号を失ってしまったという人もいる。
■ドコモ低価格な「エコノミーMVNO」 「新サービスより既存プラン値下げを」の声
低価格化の試みは「ahamo」に留まらない。ドコモは、 MVNO (仮想移動体通信事業者)と連携し、「ドコモショップ」店頭でMVNO提供の格安プランと契約できるサービスを10月21日に開始した。毎月の通信可能データ容量は0.5ギガバイトで、月額550円のプランもある。MVNOとの連携のねらいを専門家に分析してもらった。