東京五輪「宴の跡」の街並みは ミライトワにアサガオ「いまどうしてる」
東京五輪が閉幕してから数日、お盆シーズンを迎えた都心は、どう変わっただろう。
2021年8月11日には、お台場海浜公園の会場に設置されていた「五輪マーク」のオブジェが撤去された。J-CASTトレンドは、国立競技場をはじめ五輪競技やイベントの舞台となった各所で、「宴の跡」の様子を8月12日に取材した。
カウントダウン時計は「ただの時計」に
東京駅。構内には五輪の日程表や、日本人選手の獲得メダル数一覧といった情報が掲示されている一角があった。だが、ほとんどの人は素通りだ。
駅前にある、オメガの「カウントダウン時計」はどうだろう。五輪開会式までの日時を表示するために設置されたが、役目を終え、「ただの時計」になっていた。しかしその反対側は、パラリンピック開会式までのカウントダウンが進んでいる。まだ「現役」と言えそうだ。
五輪展示のそばでワクチン接種
大会の五輪マスコット「ミライトワ」とパラリンピックマスコット「ソメイティ」。東京都庁や上野公園などで、2020年6月から大会終了までの予定で設置される――。これは「東京都オリンピック・パラリンピック準備局」のウェブサイトで公開されている「東京2020大会のシティドレッシング・大規模展示物基本計画」の、2019年4月11日付資料にある。マスコットは、まだ残っているのか。
まず、上野公園に向かった。ミライトワとソメイティの姿はなく、その場所には、家族連れやランニングなどの休憩をしている人がいた。「ソメイティ」の出番はこれからのはずだが......。
次に訪れた都庁。ここには、フォトスポットとして2体とも確認できた。ただ展示を見学する人はほとんどおらず、五輪スタッフばかりだ。展示のすぐそばに新型コロナウイルスワクチン接種会場があり、人がさかんに出入りしていた。
国立競技場は閑散も五輪ロゴには行列
国立競技場は、記者が開会式前に訪れていた。体育館入口にあったアサガオを探したが、見当たらない。外側から見えるように大きく掲げられていた「TOKYO2020」のフラッグも見えず、パラ大会開幕までいったん仕舞われているようだ。
前回取材時は、競技場近くで報道陣や一般の訪問者、五輪関係者が入り乱れ、地方から応援に来た警官も多数確認できた。しかし、この日は閑散。一般の人や大会スタッフ、警官と警備員がまばらだ。それでも、訪問者のほぼ全員がスマートフォンを競技場に向けて撮影する風景と、入場規制は、変わらなかった。
寂しげな国立競技場付近で1か所、五輪開催中のような人だかりができている場所があった。「五輪マーク」のオブジェだ。前日、同じオブジェがお台場海浜公園から撤去された。日本オリンピックミュージアム公式サイトによると、大会終了後も引き続き公開する予定だ。それでも撮影に訪れた人が多く、長い行列ができていた。