渋谷、新宿に酔客が夜中まであふれる 緊急事態宣言直前、酒求め路上で立ち飲み
東京都では2021年7月12日から4回目の緊急事態宣言に入った。飲食店の営業時間は20時までとし、酒類の提供停止を求め、こうした店には休業を要請している。
発令直前の7月9日から11日の週末、都内の繁華街はまるで「駆け込み」のように酒を求める客であふれるところも。目撃者に取材した。
新宿の居酒屋は満席、行列
7月10日、ツイッターには、夜から深夜にかけて渋谷センター街や上野の飲み屋街に酔客や通行人が密集している様子を収めた写真が投稿され、注目を集めた。
写真には、渋谷センター街の路上に若者数人のグループが写っている。缶のお酒らしきものを手に持っている人もいた。上野では飲食店の屋外席に来店客が密集。ほとんどの人はマスクを外し、飲み会を楽しんでいる様子に見えた。
J-CASTトレンドは、7月10日の夜に錦糸町(墨田区)のバーを利用したという女性に取材した。店は20時で閉店。合計12席程度だったが満席が続いた。客からは緊急事態宣言が発令される直前に「駆け込みで楽しみに来ている」印象を受けたという。
7月9日に新宿三丁目や歌舞伎町を訪れた男性は、19時ごろから終電の時間にかけて飲み歩きをしたと明かす。20時以降も入れる居酒屋は歌舞伎町だけで10店以上あり、新宿三丁目も含めて営業していた店はどこも満席だった。入店を待つ客で行列ができているところも多かったと話した。
並ぶ時は基本的にマスクをするものの、飲食時には外したままの人も多かったと男性。ただ、缶のお酒を購入して路上で立ち飲みをする人は見当たらなかったとのことだ。
路上飲みかきわけながらセンター街歩いた
7月9日に渋谷を訪れた別の男性にも聞いた。センター街には深夜0時ごろの終電の時間にかけて、若者や外国人が密集していたと話す。3~5人単位でお酒の缶を片手に立ち話を楽しんでいるグループがあちこちにみられ、「(人にぶつからないように)くねくねと歩かないと通れない」ほどだった。20時を過ぎて営業している居酒屋はあまり見つからなかったが、それでも酒の提供を続けていたバーは数店あったとした。
この男性、11日の深夜(12日0時ごろ)には新宿を訪れた。12日1時までJR新宿駅東口側にあるダーツバーを利用したが、ダーツ台は満席で、多くの客は飲酒していたという。その後は歌舞伎町も通ったが、新宿の繁華街と渋谷の路上飲みの様子を比べると、「(渋谷)センター街の方が断然人は多いと思いました」と振り返った。