ウレタンマスクは役立たずか 「二重マスク」は暑くて苦しい...その使い道

   ウレタンマスクはスタイリッシュな見た目と快適な着け心地で、不織布マスクが払底していた時期は重宝されていた。ただ、新型コロナウイルスの感染予防の観点から、最近では避ける人が多い。

   すっかり見捨てられたか――。実は、最近ではウレタンの良さを生かした商品が出てきた。

「不織布×ウレタン ハイブリッドマスク」
不織布、フィルター、ウレタンの3層構造
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ウレタンの除去性能「これはひどいな」

   2021年7月6日放送の情報番組「モーニングショー」(テレビ朝日系)に、国立病院機構仙台医療センターのウイルスセンター長・西村秀一氏がリモートで出演。研究室で行ったエアロゾル除去性能の実験結果を基に、ウレタンマスクの性能の低さを指摘した。エアロゾルは、気体中に浮遊する微小な液体、または固体の粒子と周囲の気体の混合体のこと。

   西村氏は研究室で、N95や不織布など6種類のマスク別に、素材を通過する粒子の数を測定した。すると、ウレタンの除去性能は他と比べて効果が低い結果に。「実測でやってみると1%以下しかなくて、これはひどいなと思いましたね」と、厳しい。

   ただ、ウレタンマスクにも「使い道」があるようだ。西村氏は、不織布マスクの密着性を補強するため、上からウレタンマスクを重ねて着けるのは効果的だとした。

   いわゆる「二重マスク」だが、これについては、21年2月にJ-CASTトレンドで取り上げた。当時、米疾病対策センター(CDC)が医療用マスクと布マスクを2枚重ねて着用することで、新型コロナの感染リスクが低下するとの実験結果を示した。これを受けてJ-CASTトレンド記者が実際に二重マスクを試してみたが、約500メートル歩いただけで息苦しさを覚え、心拍数が上がって真冬なのにじんわりと汗もかいた。

冷感素材で夏の着用にも

   最近では、自力で二重マスクにしなくても、1枚で済む製品が登場した。教材の総合メーカーアーテック(大阪府八尾市)の、不織布とウレタンの両機能を兼ね備えた「不織布×ウレタン ハイブリッドマスク」だ。

   2021年6月14日に発売。不織布、フィルター、ウレタンの3層構造。表側に不織布を使用し安全性を備えつつ、肌に触れる3層目に快適な着け心地のウレタン素材を使用した。3D立体構造で呼吸しやすく、内側のウレタン生地は冷感素材で夏の着用にも向いている。同社の発表資料によると、不織布マスクによる肌荒れや、二重マスクによる息苦しさで悩んでいる人に適しているという。

   2枚組400円(税込)。

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