はつめ誕生はパパの英才教育 幼い頃から家にはPS2、ゲームキューブ

【連載】はつめ降臨 成長する連載「第一形態」

   はつめさんは、どんな経緯で若くしてプロゲーマーとなったのでしょうか。いしたにまさきさんは言います。「YouTuberとか、まさにそうなんですが、『急にそうなった』ことはまずないんです」。

   はつめさんも、急に「はつめ」になったわけではない――。これまではつめさんが歩んできた道のりを、振り返っていただきます。

小学生時代のはつめさん
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PCを2台並べて父と一緒に

いしたに:今回は、はつめさんがどこでゲームと出会ったのかとか、その辺の話から聞きたいです。

はつめ:ゲームに出会ったのは、正直覚えてないというか。父親がゲームが好きで、私が幼稚園に通うくらいからもう家にタワーPCがあって、ゲームキューブやPS2とかいろいろなハードがあったので...。
 「外で友達と遊ぶ」というよりは、家にあるゲームで遊ぶことが多かったです。それがきっかけですね。

いしたに:ある意味、英才教育だ。

はつめ:小学生くらいの時に、父親が新しいPCを買って、その時お古のPCをもらってPCを2台並べて、父と一緒にMMOやFPSをしてました。すべての始まりですね...。

いしたに:パパのしわざか...。これは私もわりと最近知ったんですけど、普通の家って、複数種類のゲームハードってないらしいですよ(笑)。

はつめ:え、そうなんですか。

いしたに:うん。据え置きで1つ、携帯ゲームで1つ、最近はスマホだけども。PCは基本ビジネス向けのノートPCとかですから。それでいうと、パパの環境整備はばっちりです。

はつめ:小学生の時が、PS2、ゲームキューブ、母親もポケモンが好きだったのでゲームボーイとか、アドバンスとか色々なハード持ってました。誕生日になぜか(ゲームソフトの)「ポケモンの金銀」もらうみたいな。

いしたに: なんで両方(笑)。そういえば、さっきMMOとかFPSの話が出ましたけど、その頃遊んでいたゲームのタイトルいくつか教えてもらえますか?


MMO:マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲームこと、MMORPGの略称。オンライン大規模人数参加型のRPG。複数のプレイヤーが同じ世界でプレイするのが特徴。

FPS:ファーストパーソン・シューティングゲームの略称がFPS。プレイヤーが操作するキャラクターそのものの一人称の目線でプレイするのが特徴。そのため画面に表示されるのはキャラクター全身ではなく、腕と武器のみであることが多い。


はつめ:MMOは「眠らない大陸クロノス」っていうタイトルとか、FEZっていう50人対戦のゲームとか。FPSだとウォーロック、クロスファイアっていう「いにしえ」のゲームをやってました

いしたに:眠らない大陸クロノスって、2003年リリースかあ。

はつめ:自分が1998年生まれなので、5、6歳のころには父親がMMOしてたってことになりますね。怖いっすね...。

いしたに:そういうことですね(笑)。

「一番ガチでやってたのが...」


セガ ドリームキャスト(ロイター/アフロ)
はつめ:ちなみに私は「ドリームキャスト」と同い年生まれです。

いしたに:わははは、そういう説明をするのがまたさすが(笑)。

はつめ:あと「KOF98」(ゲーム)も一緒です。

いしたに:「THE KING OF FIGHTERS '98」懐かしい!

はつめ:超懐かしいですよね。

いしたに眠らない大陸クロノスは今でも続いているのか。そうかそうか、韓国系のMMOが強い時代だ。

はつめ:そうですね。

いしたに: FEZはFantasy Earth Zeroか。

はつめ:です!

いしたに:はつめさんが初めてやったタイトルが、どっちも今でも運営されているのがすごいな。それだけのゲームということだなあ。

はつめ:昔から対戦ゲームが好きな人は、ここら辺通ってる人多いですね。

いしたに:それぞれのタイトルの細かい話まで聞いていると、まず話が終わらないね。FPSの方もそうだけど(笑)。

はつめ:そうですね。

いしたに:中でも記憶に残っていたり、はまったのはどれですか?

はつめ:一番ガチでやってたのがAVAっていうFPSで。

いしたに:違うのがきた(笑)。

はつめ:小学生~中学生の間にドはまりしたんですけど、その時に初めて今でいう競技シーンみたいなものにかかわって。

いしたに:それはもう大会出ていたということ?

はつめ: はい。AVAで初めて公式大会に出て、今でも現役で活動してるプロの方々と戦ったり。そのころに所属してたチームが、大会運営してゲームを盛り上げよう!みたいなチームだったので、コミュニティーイベントの開催などのお手伝いをしてました。わりとそこが今の活動の根本にある気がします。

いしたに:あー、その時代でもう公式の大会があったようなタイトルなのね。

はつめ:そうですね、公式大会っていっても、(イベントホールの)「ベルサール秋葉原」(で行われたもの)とかですけど。AVAが流行ってた時期って、私は「FPS黎明期」って呼んでるんですが、一年に1本以上のペースで新作無料FPSとかゲームがリリースされてて、秋葉原がガチの聖地でした。

いしたに:ああ、なるほどなあ。やっぱ、秋葉原のベルサールって偉大なんだな。私からするとアキバにイベントホールができたのがそこそこ最近という認識で。ベルサール秋葉原がある住友不動産秋葉原ビルができたのが2009年。それまではずっと銀行でしたね。

はつめ:そうだったんですね。

(次回に続く)

はつめ
現在フリーのストリーマーとして活動している元プロゲーマー。高校時代にesports業界へ飛び込み、18歳にプロ契約。格闘ゲームのプロゲーマーとして、全世界で行われるCAPCOM Pro TourやEVOへも参加。2020年頃よりApex Legendsのゲーム実況をはじめ、当時の最高ランクに昇格するなど、FPSでも活躍している。米国発スポーツアパレルブランド「Kaepa」のブランドアンバサダーを務めている。テレビ番組「お願いランキング!」「王様のブランチ」「マツコ会議」への出演をはじめ、新聞やメディア出演も多数。
Twitter:https://twitter.com/hatsumememe
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCq1FEiGmyh-52yYGeOMTVLA

いしたにまさき
ウェブサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、第5回Webクリエーションアウォード「Web人ユニット」賞受賞。著書に2010年11月に単著「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」など共著も多数。2011 年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザー就任。同年アルファブロガー・アワード受賞。「ひらくPCバッグ」などネット発のカバンデザインも好調。ひらくPCバッグで2016年グッドデザイン賞受賞。Evernote ECL・ScanSnapアンバサダー・HHKBアンバサダー。Yahoo!ニュース個人オーサー。
Twitter:https://twitter.com/masakiishitani
ブログ:https://mitaimon.com/

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