ワクチン接種券20代に「もう届いた」「まだ届かない」 東京23区で発送「格差」
新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターで、18〜64歳を対象とした接種が始まっている。65歳以上に限定していた際は、予約枠に相当余りが出ていた。2021年6月16日に接種対象年齢が広がってからは、東京センターで6月27日までの予約がいっぱいになり、再び軌道に乗ってきた。
大規模接種センターを利用するには、自治体から送られるワクチン接種券が必要だ。一方で、64歳以下に向けてはまだ券が発送前の地域も多い。接種券を受け取った「幸運な人」が住む地域とは。
区役所で申請すれば券発行する場合も
東京都23区の公式サイトを見ていくと、中野区(6月10日発送)、墨田区(6月1日発送)、江東区(6月15日発送)は、16歳から64歳の区民に向けてすでに接種券を発送済みだ。
荒川区でも6月18日に「65歳未満」の区民を対象に接種券を送付開始。豊島区では6月14日に40歳〜64歳、18日には16〜39歳の区民へ発送した。新宿区も60〜64歳に向けて6月7日に発送済みで、18日には16〜59歳の人を対象に送るとしている。そのほか、世田谷区、中央区、千代田区では60〜64歳に向けて発送済みだ。
各区で16歳〜64歳では、どれほどの人数が接種券の対象となるのか聞いた。中野区の広聴・広報課にJ-CASTトレンドが取材すると、およそ23万4000人。また江東区のワクチン接種推進担当によると約33万6000人、墨田区の新型コロナウイルス予防接種調整担当によると17万6047人だった。
まだ64歳以下に向けた接種券を配布していない自治体でも、基礎疾患を有している人に向けては送られるケースがある。葛飾区がそうだ。これを除くと、各公式サイトを確認した限り、64歳以下の一般の人に向けては、港区、台東区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区、杉並区、北区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区では、接種券が18日までに郵送されていない。いずれも、7月までには順次発送を開始する。
中野区に住む20代男性にJ-CASTトレンドが取材すると、接種券は6月14日ごろに届いた。一方、未発送の自治体でも、大規模接種センターでの接種を希望する人に向け、申請すれば接種券を発行するケースがある。例えば目黒区に住む20代男性が、区役所で発行申請をしたところ、その場ですぐに接種券をもらえたと話した。
横浜市、さいたま市、千葉市はまだ
首都圏の他の自治体はどうか。神奈川県横浜市と相模原市は6月23日以降に64歳以下の市民に向けて発送を行う。横須賀市では7月12日以降だが、大規模接種センターでの接種を希望する人に対し、個別に接種券送付の措置をとっている。他方、川崎市や秦野市では60〜64歳について発送済みだ。
埼玉県は、さいたま市が6月30日以降に発送予定で、川越市では日程は未発表。川口市や戸田市では60~64歳に向けてすでに送付を開始している。
千葉県。千葉市や船橋市、柏市は、64歳以下への接種券配布日程について未発表で、市川市は7月中旬。一方、松戸市は55〜64歳の市民に、君津市は16歳から64歳に発送済みだ。
自治体によって接種券の行き渡るスピードに差が存在している。