どこでも見られる録画機「nasne」復活 バッファロー3度販売いずれも即完売
バッファロー(名古屋市)の録画機「nasne」が人気だ。インターネットに接続し、「torne」というアプリを操作して使うレコーダー。スマートフォンにつなげば、放送中もしくは録画済みのテレビ番組を外出先でも視聴可能だ。
2021年3月25日にECサイト「アマゾン」上で予約受付を開始し、当日中に完売した。その後4月22日までに2度再販を行ったが、いずれもすぐに売り切れた。人気の秘密を探る。
アプリが直感的で使いやすい
nasneはバッファローが販売開始する以前、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が2012年に発売。19年に生産終了となった。そして20年10月にバッファローがnasneを継承し、再販売となったのだ。
編集部に、nasneを約7年間使っている男性記者がいる。アプリ「torne」の操作性は直感的で、使いやすいことが特徴だと語った。また倍速で再生できる機能のほか、番組のCMをスキップできたり、細かい機能が備わっているのも便利な点だと続けた。
「torne」には、予約数の多い番組をランキングで表示する機能が存在する。他のユーザーが見ているものを確認することで、新たな番組に興味を持つきっかけになる。この点も魅力だとした。
最大約386時間の録画が可能
バッファローの広報担当者によると、2019年にSIEが販売を終了した後も、torneとnasneは多くのユーザーから支持されてきた。こうした中、torneとnasneが持つ「どこでもテレビをスマホやパソコンで見られる、唯一無二の価値」をしっかりと継承できたことが現在の人気の理由だと考えているとのことだ。
同社では、nasneの使い勝手などは維持しつつ、保存できるデータ容量を増やしてnasne本来の能力をフル活用できるようにしたという。
容量が増えれば、保存可能な番組の数も増加する。SIE時代のnasneの容量は500ギガバイトか1テラバイトだった。一方で、バッファロー版のnasneの容量は2テラバイトだ。バッファロー公式サイトによると、2テラバイトでは最大約386時間の録画が可能だという。
想定を超える注文が寄せられており、バッファロー広報は「順次お客様のお手元にお届けできるよう調整」していると話した。次の販売再開は21年4月下旬を予定している