カレーにきのこは具材としてどうなの 独特の食感と香り、実は相性抜群
「カレーにきのこ」は「理解できない組み合わせ」なのか、それとも「きのこが入っていないとガッカリする」レベルのおいしさなのか。インターネット掲示板で論争が起きている。
カレーにきのこは遠慮したい人の理由は、「苦みが気になる」「においが苦手」だ。一方、「安くてサイズが手頃」「旨みが出ておいしい」と支持する向きも少なくない。ネットで検索すると、個人や企業を問わずさまざまな「きのこ入りカレー」レシピが見つかる。
旨みと栄養たっぷりの一杯に
カレーにきのこを入れる魅力とは。雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)の公式サイトに説明がある。きのこには「旨み成分(グアニル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸)」が含まれているため、料理にプラスすることで「さらに味わい深く、風味豊かに仕上がる」。さらに同社研究で、まいたけ、えりんぎ、しめじの3種類を組み合わせることで相乗効果により、さらに旨みがアップするという結果が出ているそうだ。
きのこの栄養が「水溶性」であるため煮汁に成分が溶け出す点や、「カレーのスパイスに負けない香りと独特の食感」も、カレーとの相性が良い理由だという。
きのこ卸事業を手掛けるバイオコスモ(神奈川県伊勢原市)は、「カレーにあうきのこベスト3」を公式サイトで以下のように紹介している。
1位:ブラウンマッシュルーム 2位:柳まつたけ 3位:はたけしめじ(丹波しめじ)
1位は、素朴な自然らしい風味が特徴で、濃厚な風味があり、カレーの辛さにマッチする。「スライスしたりして食べやすいサイズにカットする」のがおすすめだという。2位は、豊かな香り、みずみずしく「シャキシャキ食感」が特徴、3位はブナシメジより1本1本が大きく、「長時間火を通すカレーでもおいしく見映えの良いものに仕上がる」。
ナスはぐずぐずになって嫌?
冒頭のネット掲示板には、きのこの他に「カレーにナス」の組み合わせを挙げ、「嫌だった 当然ぐずぐずになるし」と、家族が作った物が口に合わなかったとする体験談も投じられている。煮込むとトロトロになることから、食感が好みでない人もいるようだ。
ただハウス食品や、エバラ食品工業など大手食品メーカーが公式サイトで「ナス」を使ったカレーのレシピを紹介しており、カレーと「相性が悪い」食材ではないようだ。過去に「ナスカレー」を食べて苦い思い出を持っている人も、調理方法や加熱時間などを見直して作ると、途端においしくなるかもしれない。