PS3のダウンロード販売継続 発売から14年、PS5では遊べないゲームがある
ゲーム機「プレイステーション3」 (PS3)のダウンロード販売サービスが、継続される。2021年7月に終了予定だったが、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の発表によると、再検討により「この判断は誤っていたとの結論」に至ったという。
PS3が発売されたのは2006年11月。その後、PS4にPS5と、次世代機が2つも登場しているが、今も「現役」だ。14年も経過しながら、今もこのハードがプレーされる理由とは――。
国内外で署名活動
ダウンロード販売サービスの名称は「プレイステーションストア」(以下ストア)。インターネットを通してゲームソフトやビデオ、追加コンテンツなどを購入できるサービスで、2021年夏からコンテンツの新規購入ができなくなると、同年3月30日に発表されていた。
PS3や携帯機「プレイステーションVita」向けのストアには、「ゲームアーカイブス」というサービスが存在する。初代プレイステーションとプレイステーション2、そして1980年代のゲームハード「PCエンジン」向けに発売された過去のゲームソフトを購入し、PS3上などでプレーできるというものだ。
実はこの「ゲームアーカイブス」、PS4・PS5では利用できない。ストアが終了すると、こうしたレトロゲームのプレー手段が失われてしまうとして、ツイッター上では国内外のファンから悲しみの声が広がっていた。さらにオンライン署名サイト「Change.org」では、200人以上が終了の撤回を求めた。
CEOがユーザーの意見に感謝
ストアの継続について、SIEのCEO(最高経営責任者)を務めるジム・ライアン氏は、2021年4月20日の発表の中で、
「多くのプレイヤーの皆さんが今後もPS3およびPS Vitaでクラシックゲームを購入できることを強く望んでおられることがわかりましたので、継続のための解決策を見つけることにいたしました」
と説明している。同じく終了予定だった携帯機「プレイステーションVita」(PS Vita)向けのストアサービスも、続行されることになった。
ライアン氏は、初代プレイステーションのゲームソフトを今後も配信できることについて「大変嬉しく思っています」とし、ユーザーからの意見について感謝を述べた。「クラシックゲーム」を望むプレイヤーからの支持が、ストアサービスの続行につながったようだ。