「TikTok」40代男性が一番使っている 「日本のおじさん」が見ている動画の中身
ショートムービーアプリ「TikTok(ティックトック)」の利用者は、40代男性の割合が最も多い――。そんなデータが、マーケティング会社「edamame Japan」(東京都港区)公式サイトのブログ内に掲載されている。
若者向けサービスというイメージが強いTikTokで、40代男性の利用者が多いのは不思議な気もする。専門家に取材した。
「おすすめの動画」がカギ
ユーチューブやTikTokといったSNS活用の支援サービスを行う「pamxy」(東京都新宿区)のCCO(チーフコンテンツオフィサー)・斉藤正直氏に聞いた。
40代男性ユーザーが最も多いとするデータについて、アンケートの対象に偏りがある可能性があるとしつつ、「確かにTikTokは40代男性からの人気もあります」と話す。ボリュームのトップ層ではないが、利用者は増えつつあるという。
その利用方法は動画配信ではなく、「基本的に(動画を)見る人が多いと思います」。
TikTokのアルゴリズム(コンピュータの処理手順)として、ユーザーの好みの動画が「おすすめの動画」としてアプリに表示されやすくなる。これにより、同じTikTokアプリでも、ユーザーごとの傾向に合わせた「オーダーメイド」のようになると斉藤氏。
常に自分の好みの動画を見られることから、TikTokを見はじめたユーザーは「定着率が良い」とのこと。これは40代男性でも例外ではない。
我が子が利用を始める年齢
また40代男性の場合、他の年代と比べ、自分の子どもが中高生の年齢層が多い。この世代は、インスタグラムやTikTokを利用し始める年齢と重なる。子どもから伝播して、40代の「お父さん」自身もTikTokを始めるのではないかと斉藤氏は推測した。
どういった動画を見ているのか。40代男性の場合、いわゆる「かわいい女の子」とされる若年層の女性が配信する動画を見ているのではないかというのが、斉藤氏の分析だ。またTikTokでは、実はゴルフも人気コンテンツだという。練習場でのショットの様子を収めた動画も数多く、「そこに寄ってきている40代男性も多いんじゃないでしょうか」と話した。