「3.11」被災者を助けてくれたもの 45アイテムのリストを特設サイトで発信

   サントリー食品インターナショナルは、「サントリー天然水 防災継承プロジェクト」を2021年3月5日から実施している。防災意識を高め、「もしもに備える大切さ」を未来へと受け継いでいくことを目的とした取り組みだ。

   プロジェクトの第1弾として、東北地方最大の新聞・河北新報との共同企画「3.11 あの日、助けてくれたものリスト」を特設サイトで公開している。企画にあたり、東日本大震災の被災者50人以上に取材。被災して初めてわかった「本当に必要だと感じたもの」を収めた。

「3.11 あの日、助けてくれたものリスト」を特設サイトで公開
被災者が必要だと感じたものを未来へ継承する
被災者本人の声が聞けるムービーも公開
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家族の空気なごんだ「トランプ」

   被災時の状況や家族構成、年齢など、それぞれ境遇の異なる人々に聞いた「助けてくれたもの」は、全部で45アイテムだ。

   例えば自宅で避難生活を送った「H.F.」さんは、「食品用ラップ」を挙げた。停電・断水下での生活で、食事の際には皿の上にラップを使用。少しでも洗い物を減らし、貴重な水を無駄にしないために活用していた。

   また、被災時76歳だった村上哲雄さんは「LEDランタン」と答えている。激しい余震が続く中で、ろうそくの火では倒れて燃え移る危険性があった。ランタンにより、暗い部屋に明かりが点いた時には「ほっとしました」と語っている。

   防災グッズのイメージが薄い一方で挙げられたのは「トランプ」だ。被災時9歳だった鎌田翼さんは、親も自身も不安を抱いている中、初めて家族と遊んだトランプがなごませてくれたとコメントしている。

   このように特設サイトに掲載されている内容は、経験者ならではの知恵が詰まったリストとなっている。身の安全を守る物資だけでなく、ほっとできるアイテムも必要だと感じる人たちもいる。同企画は「備えるとは、『自分の体を、心を、支えてくれるものが何かを考えること』から始まる」というメッセージも発信している。

ツイッターでエピソード募集

   特設サイトではほかに、「必要だと感じたもの」について語る被災者らの映像を見られるプロジェクトムービーも公開している。震災から10年を迎える3月11日には、リストを河北新報の朝刊に新聞広告として掲載した。

   ツイッターでは、震災時にそれぞれが「ほしかったもの」「助けられたもの」のエピソードを募集。ハッシュタグ「#0311あの日助けてくれたものリスト」を付けての投稿をユーザーに呼びかけている。一部のツイートは特設サイト上で掲示される。

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