「かじるバターアイス」がバターすぎる 赤城乳業が明かす開発の舞台裏

   赤城乳業が発売するアイスクリーム「かじるバターアイス(棒)」(以下、かじるバターアイス)が話題だ。市販のバターをそのまま棒アイスにしたような見た目で、2021年2月22日に発売された。

   発売直後からツイッター上では「本当バターそのまんま」「思ったよりバター」など、味わいが本物のバターに近いとして話題になっていた。記者も実際に食べ、赤城乳業に開発のコンセプトなどについて聞いた。

赤城乳業が販売する「かじるバターアイス(棒)」
袋から取り出した「かじるバターアイス」
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本物のバターかと錯覚

   記者はコンビニエンスストアで「かじるバターアイス」を購入した。市販のバター製品にみられるような黄色いパッケージが目を引く。熱量は75ミリリットルあたり140キロカロリー。文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版」によると、発酵バター(有塩)は100グラムあたり713キロカロリーなので、本物のバターほど高いわけではないようだ。

   開封してアイスを取り出すと、確かに色合いからしてバターに近い。棒が挿入されていなければ見分けはつかないかもしれない。

   口にしてみると一瞬、まさしくバターにかじりついたように錯覚した。乳製品の油脂特有の風味と香りが口の中に広がる。食感や口溶け感は、室温に置いたことで溶け始める直前のバターのようにしっとりとしている。

   一方、食べ進めることで、味わいがしっかりとアイスとして調整されていることにも気付いた。砂糖を加えたホイップクリームのような甘みがする。本物のように油脂で口周りがベタつくということもなかった。

「バターはそのままかじるもの」

   J-CASTトレンドは24日に赤城乳業に取材した。開発マーケティング本部の担当者によると、コンセプトは本物のバターを食べているような食感や口どけの再現だ。北海道産の発酵バターを使用し、バター本来の味わいを出すとともに、「アイスとしてもおいしく食べられる」ように開発したという。

   開発の経緯についても聞いた。それによると、市場ではバターをビスケットなどで挟んだ「バターサンド」や、バターに小豆を添えた「あんバター」など、バターを主とした商品が増えてきているという。

   これを受けて、赤城乳業としてもバターを活用したアイス食品を模索。そこで「『バターはそのままかじるもの』というコンセプトが面白いのではないか」と考え、開発に至ったとのことだ。

   ツイッターでの反響には、「発売した瞬間から話題になっていると社内で共有できていました。特に弊社から何かを発生したわけではないので、ここまで反響があるとは思わなかったです」と担当者。最後に、「お客様にまた楽しんでいただけるようなアイスを提供していくつもりですので、今後も期待いただけたら」とコメントした。

   「かじるバターアイス」は全国のスーパーやコンビニで販売されている。希望小売価格は140円(税別)。

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