花粉症は寒い時期もひどくなる 低温でも強風・乾燥で飛び散るスギ花粉
「今日、寒いのに花粉がひどい」。2021年2月24日、東京の予想最高気温は11度にとどまり、冬物のコートが必要な寒さとなった。ところが、花粉症の諸症状に悩む人の悲鳴がツイッターにあふれたのだ。
花粉症の記者は1月から処方薬を服用しており、今週初めまでは比較的快適に過ごしていた。しかし23日夜から24日にかけ、絶え間なく「くしゃみ」「鼻水」「目、喉のかゆみ」「倦怠感」と複合的に苦しめられている。まだ春は遠いはずなのに――。
「乾燥しすぎ」より低い湿度
「tenki.jp」はスギ花粉の飛びやすい日として、「気温が高く乾燥した日や、風が強い日」などを挙げている。
・気温が高く乾燥した日
気温が高いほどスギの雄花が開きやすく、放出される花粉量が多くなるため。また、空気が乾燥しているとスギ花粉が湿気を吸わず、より長い時間空気中を漂うことになる
・風が強い日
風で木々が揺らされて放出される花粉量が多くなり、さらに風に乗ってより遠くまで飛んでいく
2月24日の東京の湿度を気象庁のアメダスで調べた。早朝6時時点では45%あったが、正午になると27%にダウン。以降、18時まで1時間毎の結果は、26%、24%、24%、25%、27%、30%と低く推移している。パナソニックの公式サイトによると「湿度40%以下になると乾燥のしすぎで、ウイルスが活発になる」。19時現在、関東地方の各地で「乾燥注意報」が発令されている。
医師「かなり飛んでいるだろう」
風についても、東京都内や神奈川県東部、千葉県北西部や南部などで「強風注意報」が発令されている。2月24日19時現在、解除されておらず、強風と空気の乾燥した状態が続いている。
一方できょう24日は、気温は高くなかった。ただきのう23日の東京は、平均気温11度、最高気温15.5度と、きょうより最高気温は高かった。その前日22日は平均気温14.9度、最高気温21.9度と、2月とは思えない陽気だった。これにより雄花が大量に開き、その後の乾燥と強風の影響で飛び散ったと推測できそうだ。
記者が2月24日に通院したクリニックの医師は、ここ数日で「花粉症の症状を訴える患者」が急増していると説明。「寒いので大丈夫だと思った」と話すと、「最近ずっと風が強い。気温が低くても花粉はかなり飛んでいるだろう」と語った。