タイガー・ウッズ交通事故で選手生命心配も 奇跡の復活果たしたアスリートは多い
米男子ゴルフのタイガー・ウッズ選手が、2021年2月23日(現地時間)に自動車で横転事故を起こし、右足に重傷を負った。ウッズ選手の公式ツイッターによると、搬送先の病院で緊急手術を受けた。足の骨には、ねじなどを埋め込んだという。
ツイッターでは、ウッズ選手の復帰について案じる声も出ている。ただ過去には、大けがや病気から不死鳥のように復活を遂げたスポーツ選手は少なくない。
「元恋人」も膝の重傷からカムバック
18年2月10日付のAERA.dotは、読売ジャイアンツで一軍作戦コーチを務める吉村禎章氏を取り上げている。1988年、巨人の外野手として試合中に打球を追って味方選手と激突し、左膝の靭帯3本が断裂するけがを負った。選手生命が危ぶまれたがリハビリを経て復帰し、90年には巨人のリーグ優勝に貢献している。
1998年の長野冬季オリンピックで、滑走中に転倒し左肩を脱臼した経験のあるアルペンスキーのヘルマン・マイヤー氏は、その後に交通事故に見舞われたが復活を遂げた。
03年12月22日付の英ガーディアン(電子版)によると、マイヤー氏は01年8月にバイク事故に巻き込まれ、右足切断の危機に直面。手術には7時間を要した。その後回復し、04年のアルペンスキー・ワールドカップ(W杯)で4度目の総合優勝を飾っている。
ウッズ選手の元恋人として知られるリンゼイ・ボン選手(アルペンスキー)も、けがを乗り越えたひとりだ。2014年1月16日付のAFP通信によると、ボン選手は13年2月の世界選手権と同年12月のW杯で膝に重傷を負い、それぞれ手術を2度受けた。
その後、14年12月にカナダで開かれたW杯に出場し、女子滑降第2戦で優勝するなど、トップ選手に返り咲いている。
けがと糖尿病の二重苦を克服
けがではなく、大病から復帰したケースも。
記憶に新しいのは、女子競泳の池江璃花子選手だ。2019年2月に白血病と診断されたことを公表。19年12月に退院し、20年8月に復帰。21年2月7日の「ジャパン・オープン」では女子50メートル自由形で2位を記録している。同日付のスポニチアネックスによると、この時復帰後4戦目で初めて表彰台に上がった。
大相撲の照ノ富士は、けがや糖尿病に苦しんだ。18年6月には、両膝の手術を受けた。一時は大関から序二段まで番付を落としたが、徐々に復調。20年の七月場所では幕内最高優勝を飾った。最新の番付では関脇として、大関再昇格を目指す。
タイガー・ウッズも、けがからの復活劇を望みたい。