花粉症でくしゃみ連発は肩身狭い コロナ禍で人目気になるも我慢できないし...
花粉症を持つ人にとって辛い季節が近づいてきた。日本気象協会が運営する「tenki.jp」は、2021年の花粉シーズンは2月上旬にスタートすると予測している。
製薬会社「ノバルティス ファーマ」が1月22日に発表した調査によると、新型コロナウイルス感染症流行後、他人のくしゃみが気になる度合が増したという人は80.3%に上る。人前でのくしゃみ、花粉症に悩む人はどうするだろうか。
「無音」でくしゃみも結構大変
J-CASTトレンドは、花粉症の人に取材した。
東京都に住む20代の男子大学生は、耳鼻咽喉科で処方された抗アレルギー効果のある点鼻薬を使用している。薬を使わずに外出すると「何度もくしゃみが出る」。なお新型コロナウイルスが流行する前から、花粉シーズン中はエチケットとしてマスクを着用している。
一方で点鼻薬を使っていても、電車内などでくしゃみが出ることも。周りの目をどう思うか聞くと「我慢できないので、仕方がないとは思っています」と話した。一方で周囲への配慮として、くしゃみが出た際には「うつむいてマスクの上から口元を抑えています」と明かした。
都内在住で、ベンチャー企業経営者の20代男性は、1時間あたり4回ほどくしゃみが出るそうだ。薬は服用していない。コロナ禍であっても、人前でくしゃみは出る。ただ、周囲の目については「あまり気にしていない」と話す。
電車の中でくしゃみして、他人から嫌な顔をされる場合があると、男性は言う。さらに続けて出た時には、「オーバーリアクション気味に壁の方を向いて」くしゃみをしていている。また職場ではトラブルを避けるために「『花粉症がつらい』と、事前に大きい声で宣言しています」。
神奈川県の20代会社員女性は、内科で処方された抗アレルギー剤を服用。ただ、症状を抑えてもくしゃみはでる。以前から、人前でのくしゃみの際には周囲の反応を気にしていたが、コロナ禍により「輪をかけて気になるようになりました」。
この女性は、これまでの経験から音を立てずにくしゃみできるという。周囲への配慮から、電車内では音を出さないよう意識している。ただ、無音でのくしゃみは腹筋などに負担がかかる。「何度も無音でくしゃみしていると、しんどい」と明かした。
花粉症だと理解してもらう
花粉症によるくしゃみ、我慢しようにも自力で完全に止められるわけではない。何か対策があるだろうか。
例えば周囲の目を気にする人に向けては、花粉症であることをアピールするためのバッジやマスク用スタンプも市販されている。花粉症だと理解してもらえば、周りの人も安心するだろう。
なお先述した調査の中で、日本医科大学大学院の大久保公裕教授は、花粉症の症状が新型コロナウイルスの感染リスクにつながるとし、「重症度に応じた治療法を選択し、今年はしっかりと症状の発現を抑えるように努めましょう」とコメントしている。