新型コロナ「家で除菌」がストレスに 「意見違った」「ケンカした」「離婚危機に」
医薬品の製造販売を行う全薬工業(東京都文京区)は、「コロナ禍での除菌意識調査」を実施し、このほど結果を公表した。
新型コロナウイルスの影響で行うようになった「除菌」がストレスになっている人の割合や、家庭内での除菌に関する意見の違いなどが明らかになった。
全体の44.5%「除菌がストレス」
調査対象は、全国の20~69歳の子どもと同居する既婚男女600人。
まず全体の44.5%が、「除菌がストレスになっている」と答えた。
次に「新型コロナウイルス流行以降、除菌についてご家庭で起こったこと」についての質問。これについては、「家庭内で意見が違った」(22.5%)、「ケンカした」(18.8%)、「配偶者に幻滅した」(16%)との回答が多かった。
一方で、最初の問いで「除菌がストレスになっている」と回答した人のみで結果を見ると、「家庭内で意見が違った」は36.7%、「ケンカした」は30.3%、「配偶者に幻滅した」は25.8%と、いずれも全体と比較して割合が高かった。さらに、22.1%が「離婚危機になった」と答えた。
「夫が夜な夜な散らかす」
次に、除菌に関する悩みについて。55.7%が「正しい除菌が分からない」と回答した。また、68.8%が「夕食後はキッチンを片づけている」にもかかわらず、69.2%が「片づけたはずのキッチンが朝になったら汚れていることがある」と答えた。
調査では、除菌ストレスを感じる行動についても聞いている。「私が寝た後、夫が晩酌していて、汚れたつまみの皿やグラスが置いてある」、「夫が夜な夜な散らかす」などが挙がっていた。
名城大学准教授・畑中美穂氏は発表資料内で、「夫婦間で意識や意見が食い違い、葛藤が生じた場合、話し合い等で建設的かつ積極的に解決を図ることが、後の関係に望ましい影響をもたらします」と説明。加えて、
「話し合いの中で、ルールや役割分担が決められれば、衝突が減らせると思います」
とアドバイスを寄せている。
調査は20年9月7日~8日にインターネット上で実施された。