ブロッコリーを野菜室に入れないで 意外と知らない身近な野菜の「常識」

「ブロッコリー、野菜室に入れてませんか!?」
「ブロッコリーの最適保管温度は0度!保管するならチルドルーム(無い場合は冷蔵室)がベストです!」

   農業法人・安井ファーム(石川県白山市)のツイッターアカウントが2020年10月22日、こうツイートした。野菜なのに「野菜室」に入れてはいけないとは意外だが、その理由は。

ブロッコリーは野菜室でなくチルドルームで保管を(安井ファーム提供)
寒さから身を守るために「アントシアン」を生成し、紫がかっているブロッコリー(画像2)
加熱調理後に急いで冷ましたい場合は、袋越しに水をかけるとよい
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常温だと1日しかもたない

「実は、野菜室の温度ではブロッコリーの開花を完全に止めることができません。研究によると、ブロッコリーを0度で保管すれば3週間もちますが、5度の野菜室だと1週間しかもたない、という結果が出ています」

   安井ファームの広報担当はJ-CASTトレンドの取材に、こう答えた。

   ツイッターを見ると、ブロッコリーを野菜室で保管している人が複数いた。中には、「最近買ったのに腐るの早かったな~」とショックを受けている声がある。「ブロッコリーは常温保存できる」と持論を展開するユーザーまでいるが、広報担当によると「研究結果では、常温の20度でブロッコリーを保管した場合、1日しかもちません」。

   また、最適保管「湿度」は95%。「袋に入れたうえでチルドルームに置いておく」のがよいそうだ。

紫がかっているブロッコリーは甘くておいしい

   ブロッコリーは、小さな緑色のつぶがたくさんついている部分が「つぼみ」にあたる。この表面が黒ずんでいたり、黄色っぽく変色したりしていたら、傷みや病気の可能性があるため避けた方がよいという。ただ、画像2のように紫がかっている場合は「甘みが増している」サインになる。

「つぼみが紫になる理由は、ブロッコリーが寒さから身を守るために『アントシアン』を生成しているためです。寒さによるストレスがかかると、糖度が上がる仕組みです。茹でると緑色に戻るのでご安心ください」(広報担当)

   またブロッコリーは乾燥から身を守るため、水を弾きやすい性質を持つ。ただ加熱調理をした後は水を吸いやすくなるため、冷まそうとして冷水にさらすと水っぽくなりがち。広報担当は「どうしても早く冷ましたい場合は、袋越しに水をかける」ことを勧めている。

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