使い捨てマスク1枚4円まで下がった 多少の値下げでは飛びつかない消費者
新型コロナウイルスの影響により、今春は価格が高騰したマスク。夏頃には供給量が増えて「値崩れ」も起き、入手しやすくなった。
秋から冬にかけて、マスク需要に変化が起きるかもしれない。20年10月現在の価格を調べた。
50枚入り395円も在庫「あり」
InSync(大阪市)が提供するウェブサービス「マスク通販最安値.com」を見てみると、20年10月6日午後、1枚当たりの使い捨てマスクの最安値は4円だ。次いで1枚5円、6円、8円の商品が複数ある。
これらの多くが「大量買い」を条件としている。4円のマスクは2種あり、ひとつが50枚入りの40箱セットで合計2000枚、8888円(税込)、もうひとつが1箱50枚入りの3000枚セットで1万1999円(税込)。1枚5円の2つの商品は、それぞれ20箱1000枚単位での販売だ。ただ、1枚6円のマスクは50枚入りが2箱セットで620円(税抜)、8円のマスクは50枚入り1箱単位での販売で値引き価格395円(税込)。いずれも一時の高値を考えると非常に安い。
各販売ページを確認すると、これほど安くても「売り切れ」または「在庫残りわずか」の表示が出ておらず、数は豊富にあるようだ。
ネット販売だけでなく、ドラッグストアやスーパーでもマスクの数は十分に確認できるようになった。東京都板橋区内のスーパーでは、レジ前のワゴンに50枚980円(税抜)の箱マスクが大量に積まれている。ここ3週間の間に5回訪れたが、記者は実際に手に取る人を見かけたことがない。
「あんなに使い捨てを探し回ったのにもう...」
ツイッターには、「マスク30枚一箱980円で、まだ高いなーって買わずに帰った」、「サージカルマスクに1000円以上払いたくなさすぎる」など、数か月前には飛びついていた価格でも、今では手を出さないという人が増えている様子だ。
最近では、繰り返し洗って使えるマスクの販売が増えたのも、影響している可能性がある。通気性をはじめ、機能面でも改善が施されている。これで使い捨てマスク以外の選択肢が増え、街中では多様な柄やデザインのマスクを着用する人を見かけるようになった。
J-CASTトレンドが板橋区内の薬局、スーパー、コンビニエンスストアでマスクの種類を調査したところ、様々なタイプが発見できた。いずれの店舗も使い捨てマスクがメインに置かれていたが、それ以外にディズニーやサンリオキャラクターがデザインされた布マスク、ガーゼマスク、洗って何度も使える色付きマスク、冷感素材のマスクがあった。マスク用のシートやスプレーといったグッズも売られていた。
ツイッターには、「布製のマスクを使うようになってから、たまに紙マスク使うと顔が痒くて仕方ない。一時はあんなに使い捨てを探し回ったのにもう全然要らないわ」、「使い捨てよりやっぱ洗って使えるマスクの方が良いよな〜毎日使ってるし」など、選択肢が広がったことで、使うマスクに変化が生まれたとの投稿があった。