女性ホルモンによるつらい症状、多くの女性が経験 男性の8割は「理解したい」と望む
あすか製薬(東京都港区)が運営するウェブサイト「女性のための健康ラボMint+」は、「生理(月経)をはじめとする女性ホルモンによる女性特有のつらい症状に関する男女の意識調査」を実施。2020年9月28日に結果を公表した。
調査から、女性の多くが女性ホルモンによる心身の不調を感じていることや、女性の生理について理解している男性の割合などが明らかになった。
腹痛、イライラ、だるさを感じる女性が多い
対象者は、20代〜50代の男女416人ずつ計832人。
まず、「生理(月経)」についてどの程度の知識があるかと聞くと、女性は80%が「知識がある」と答えたのに対し、男性は42.3%だった。生理について知っていることについては、男女ともに「生理中に腹痛が生じる」(女性88.7%、男性69.5%)、「症状の有無や程度は、個人差がある」(女性87.0%、男性64.9%)と挙げた人が多かった。
生理の仕組みや働き、症状などについて知った情報源を聞くと、女性は「小学校の授業」(75.0%)、男性は「中学校の授業」(35.1%)が最も多かった。教育機関以外で得た情報源で上位となったのは、女性は「インターネット検索」(27.6%)、男性は「パートナー」(33.7%)だった。
次に、生理痛や更年期障害などの女性ホルモンによる症状について。これについては、女性の67.3%が「つらい症状を感じる」との結果だった。具体的な症状には、「腹痛」(72.7%)、「イライラ」(68.2%)、「だるさ」(63.0%)が挙がった。
女性の体の仕組みをよく理解することが重要
女性ホルモンによって生じる様々な症状について女性330人に対処法を尋ねたところ、「痛み止めなどの市販薬を飲む」(58.5%)、「休養を取る/安静にする」(47.6%)、「お腹や腰など、体を温める」(42.1%)との回答が上位を占めた。
続いて、男性を含めた周囲の人に、つらい症状を理解してほしいか。「理解してほしい」(57.5%)と「やや理解してほしい」(29.6%)合わせて、女性の87%が理解してほしいと答えた。また、男性の79.6%が症状を「理解したい」と回答した。
日本産科婦人科学会理事長などを務めた経験のある、慶應義塾大学名誉教授の吉村????典氏は、調査結果を受けて発表資料内でコメントを寄せている。女性の体の仕組みをよく理解することが重要だと述べ、つらい症状を感じる場合は「我慢しないで産婦人科医に相談をしてほしい」とした。
なお、調査は20年6月19日~22日にインターネット上で実施された。