台風が来る!愛車の避難場所も考えよう 浸水リスクあるなら立体駐車場へ
大型で強い台風9号が沖縄地方に接近中だ。8月が終わり、日本では本格的な台風シーズンに突入する。
暴風や豪雨による被害から身を守るのは最優先だが、自分の財産も大切だ。そのひとつに、自動車がある。車検や自動車整備の専門チェーン・コバック(愛知県豊田市)のツイッター担当者に取材し、台風時に必要な備えを聞いた。
自治体が定める「臨時駐車場」の把握を
まず、屋外に駐車している場合。いかなる環境でも「車の近くに、植木鉢など倒れやすいもの、風で飛ぶ恐れがあるものを置かないようにする」対策が重要だという。車を傷つけるリスクをなくすためだ。
また、車が浸水する恐れがないかを確認する。駐車している場所の土地が低く、水に浸かる可能性があるなら、前もって近くの立体駐車場に移しておくのが望ましい。コバックの担当者は「自治体によっては商業施設などの立体駐車場を『臨時駐車場』と定め、災害時に開放しているところもあります。事前に調べておき、いざという時に利用できるようにしておくとよいと思います」と説明した。
「カーポート」つきの駐車場に停めている時は、屋根が風であおられて飛んだり、落下したりしないよう、ロープを使って固定する対策が大切だという。その際、「カーポートが片足か両足か」でやり方が変わる。
・片足
足がついていない方の屋根をロープで結んで下ろし、柱や固定できるところに縛り付ける
・両足
屋根の角と足をそれぞれロープで縛って固定する
早め早めに「より安心」な場所に移す意識を
屋内に駐車していても「完全に安全なところはない」と担当者は訴える。例えばガレージの中でも、窓やシャッターが風で飛ばされる恐れがあるためだ。シャッターは裏側に木材をあてがって支えるとよい。
マンションの地下駐車場に停めている場合も、屋外駐車と同様、浸水の危険性がある。こちらも立体駐車場に移動しておくと、より安心だ。担当者は「自治体が臨時駐車場を用意していない場合、有料でも自主的に立体駐車場へ停めた方がよいと思います」と話した。確かに、車が破損した場合の修理費と比べれば安いだろう。
もし車が洪水で水没した場合、「大体の一般車両保険で補償されますが、等級が一つダウンしてしまいます。修理している間の代車の手配といった手間もかかります」と担当者は警鐘を鳴らした。等級が下がると、保険料が上がるデメリットがある。車が水没したうえに支払いも増えてダブルパンチだ。
「自然災害ではしばしば想定外の事態が起こるので、『こうすれば必ず安全』という方法はありませんが、台風が来てからではなく、早め早めに自動車を『より安心』な場所に移す意識が大切です」(担当者)