コロナ禍でWHO「インフルエンザ予防接種」奨励 「受けると体調不良」に困る人
「今年はインフルエンザの予防接種を受けることが特に重要だ」。世界保健機関(WHO)の専門家が2020年8月18日にスイス・ジュネーブで行った記者会見で、こう強調した。
このことを報じた米CNN(日本語版)8月19日付記事によると、理由は「現時点で、感染したのが新型コロナなのかインフルエンザなのかを判断することは難しいことから、検査が必要とされる」ため。ツイッターには「予約しとかなきゃヤバイかも」と慌てる人たちの声がある。一方で、「予防接種後の体調不良」に関する不安も見られる。
「今年から予防接種が受けられない」なぜ?
「私、インフルエンザ予防接種を受けると暫くの間は体調悪くなるんだよね。どうしよう・・・」
「長男インフルエンザ予防接種で頭痛や体調不良ちょっとでるんよね。医師にきいたら毎年そうなら打たないでって言われてから結局家族全員打たずに何年きてるんやけど、今年はどうしたらいいもんか」
予防接種を迷うツイートだ。受けたい気持ちはあっても、「接種後」の問題でためらっている様子がうかがえる。
女性向けウェブ掲示板「ガールズちゃんねる」にも8月19日、トピック「今年のインフルエンザ予防接種」が立ち、議論が起きている。記者が見た限り、「毎年の事なので打ちます」、「毎年打っても子どもの誰かは必ずかかってる...でも予防接種してなかったらもっと症状悪化したかもと思うとやっぱり打っときたい」と「受ける」派が目立つ。ただ、ここにも接種後の体調不良に苦しむ声が投じられていた。
「毎年受けていたインフルエンザ予防接種で昨年初めてアナフィラキシーショックを起こしてしまい今年からはもう主治医の判断で受けることができなくなってしまいました」
まれにけいれんや喘息発作も
厚生労働省の公式サイト内「インフルエンザQ&A」ページで「インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)」が紹介されている。副反応とは、免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることだ。
例えば、接種した場所の赤み、はれ、痛み。また発熱、頭痛、寒気、だるさなどが見られ、どれも通常2~3日でなくなるという。珍しい例だと、ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み、掻痒感、呼吸困難)が起こることもある。さらに、まれではあるが急性脳症、けいれん、肝機能障害、喘息発作など重い副反応もあると書かれているが、「報告された副反応の原因がワクチン接種かどうかは、必ずしも明らかではない」。
予防接種後、異常がある場合はすぐに医療機関へ相談するのが望ましい。