大阪知事会見受け、うがい薬「買った」人1割未満 購入者の家族「恥ずかしいからやめて」と悲鳴
2020年8月4日、吉村洋文大阪府知事が新型コロナウイルス対策として「ポビドンヨード」成分を含むうがい薬の使用を、会見で呼び掛けた。直後から、うがい薬を買い求める人がドラッグストアなどに殺到する騒動となっている。
これを受け、日本トレンドリサーチが8月6日「うがい薬」に関するアンケート結果を公表した。発表資料には「事前調査にて、吉村知事が会見で『うがい薬の成分「ポビドンヨード」で新型コロナウイルス感染症の治療効果が期待できることを確認した』と発表したことを『知っている』と回答した男女」460人(男女230名ずつ)が対象とある。実際にうがい薬を「買った」人はどの程度いるのか。
うがい薬入手できたのは「2.0%」
まず、吉村知事の発言を受けて「うがい薬を買おうと思ったか」。実際に買えたかどうかではなく、うがい薬を買うための具体的な行動をしたかを調べると、内訳は「思った(20.2%)」、「思っていない(79.8%)」となった。ほとんどの人が買おうとは思わなかったようだ。
では実際に買おうとした人はどれだけいるのか。前問よりも更に差が開き、結果は「した(9.1%)」、「していない(90.9%)」に。「買おうと思った」ところから、購買行動を取るまでには壁があったようだ。ただ、買おうとした人全員が目的を達せたわけではない。「『ポピドンヨード』を含んだうがい薬を買いましたか?」という問いに対して「買った」と答えた人は、460人中わずか2.0%だけだった。
必要なのに「完全に勘違いされそう」で買えない
調査とは別に、ツイッターでの投稿はどうか。吉村知事の発言を受けて「うがい薬を買おうと思ったか」について、投じられている声を幾つか拾った。「ガッツいてまで買おうとは思わない」、「効果があったとしても別に買おうとは思わんな」と、無理に買い求めようとはしていない人たちの投稿が多く見つかる。また、家族がうがい薬を買おうとしたり、買ったりしたことについて
「親さん、案の定うがい薬に必死になってて老後が心配」
「うがい薬3つも買ってくる親恥ずかしいからやめて欲しい」
「昨日親にうがい薬買いに行くから車に乗せてってくれって言われて、そのときはなんでうがい薬なのかわからなくて止められんかった」
このように、頭を悩ませている人も少なくない。
今回、うがい薬が急激に注目を集め、買い占めが起きているせいで「買えない」と困惑しているツイッターユーザーも見られた。「喉が痛い」、または「普段から使っている」という理由で必要としているにもかかわらず、「このタイミングで買ったら完全に勘違いされそう」と人目を気にして遠慮せざるを得ない、品切れで買えない、などの余波を受けているようだ。