ドアノブは肘で、扉はタックルして開ける コロナに過敏な「触りたくない人たち」
新型コロナウイルスは飛沫感染、接触感染で感染するとされる。接触感染は、感染者がウイルスの付着した手で周りのものに触れ、さらにそれを触った人の手にウイルスが付き、口や鼻などの粘膜から感染することを指す。
接触感染を恐れ、不特定多数が触れる場所を何としても触らないよう、少々大げさともいえそうな「奮闘ぶり」を見せる人たちがいるようだ。
レジカゴを蹴りながら買い物
ツイッターには、「ボタンやドアノブは肘を使う!基本的に掌はなににも触れない!」、「どこにも触りたくないからドア足で蹴り開けてる」、「ウチの旦那は不特定多数の人が触る公共施設のドアの取っ手を触りたくないからと、ドアノブを回さないタイプの押し扉を開けるときは必ずタックルで開けようとする」など、とにかく手が触れないようあらゆる体のパーツを使ってボタンやドアノブをあけるという投稿が多数ある。
中には「触れたくない」気持ちが強すぎるあまり、他人に迷惑をかけてしまうケースも。
「スーパーマーケットで、レジカゴを蹴りながら買い物をしてる人を目撃。触りたくないのはわかるけど、足で蹴るとかどうなの?」
「つり革とか手すり触りたくない人がバランス崩して座ってた私に倒れ込んで覆いかぶさってきたことある」
などの書き込みがあった。
直接触らないための便利グッズも
どうしてもドアノブやつり革などに触れるのが怖い人には、直接的な接触を防止するグッズがある。
製造・加工メーカーのヤマキン(大阪府堺市)が2020年5月30日から予約受け付けを開始する「SAWARANTOTTE(さわらんトッテ)」。
アクリル材をカットしたアシストフックで、ドアの開閉やエレベーター、自販機のボタン、電車やバスなどの公共交通機関の吊り革に引っ掛けるなどして使用する。あらゆる場所を触れずに利用でき、コンパクトで持ち運びも便利。
使用後は、手を洗う際に石鹸やハンドソープを使って一緒に丸洗い可能だ。価格は980円(税込)。
紙を使って接触を防ぐ方法もある。美濃和紙メーカーの丸重製紙企業組合(岐阜県美濃市)が運営する和紙専門店「Washi-nary」では、非接触グッズ「介紙」を販売している。
茶道などで使う「懐紙」を一回り小さくしたもので、紙1枚を手のひらに当て、紙を「介して」ドアノブやつり革を触ることで接触感染を防ぐ。紙には「抗菌成分配合の美濃和紙」を使用している。無地のものと、疫病退散の意味のある六芒星の透かし模様の入った2種類があり、それぞれ介紙のみのタイプと、懐紙入れが付いているものがある。
価格は、無地の介紙のみが350円(税抜、以下同)、ケース付きが500円。模様入りの介紙のみが400円、ケース付きが550円。それぞれ30枚入り。