意外と知らない自分の平熱 「体温の正しい測り方」おさらいしよう
厚生労働省は新型コロナウイルスの相談・受診目安から「37度5分以上の発熱が4日以上」という表記を削除した。ただ息苦しさや強いだるさ、高熱などがみられる場合は相談するよう促しており、今後も体温は感染の疑いを示す「バロメーター」となる。
一方でツイッターには「普段から測ってるわけじゃないから平熱なんかわからなくない??」、「家の体温計が必ず一回は35度5分以下になるんだけど、私計り方下手すぎるのでは......?」との声が転がっている。正しい平熱の調べ方や体温計の使い方、意外と知らないかもしれない。
平熱「時間帯ごとに」おぼえておく
「健康なときに1回だけ体温を測っても、その値のみを平熱と考えるのは問題」。こう警鐘を鳴らすのは医療機器・医薬品のテルモ(東京都渋谷区)が運営する情報サイト「テルモ体温研究所」だ。同サイトによると体温は1日のサイクルで周期的に変動しており、朝4時ごろが最も低く、午後から夕方にかけて高い状態が維持される。時間帯ごとの平熱よりも体温が上昇していたら「発熱」と考えられるため、平熱を知っておくことが大切だ。そこで以下のように調べる。
「起床時、午前、午後、夜の計4回体温を測り、時間帯ごとの平熱としておぼえておく(中略)。この場合、食後すぐは体温が上がりますから、食前や食間に検温するのが適切です」
また1日だけでなく、日を置いて何回か測ってみることがポイントだ。高齢者の場合は気温が高いと高め、気温が低いと低めで体温が安定してしまうことがあるので、季節による違いも調べておくのがよい。
わき式体温計は、温度が高い「わきの中心」にあてる
平熱を調べようにも、そもそもの測り方が間違っていては意味がない。オムロンヘルスケア(京都市下京区)公式サイト内「正しい使い方(正しい体温の測り方)」ページを見ると、「耳式体温計」、「わき式体温計」それぞれの方法が紹介されている。
例えば「わき式体温計」。わきの温度は中心ほど高く、周辺は低くなっている。そのため正しく検温するためには検温前にわきの汗を拭き、下着に触れさせないようにして「わきの中心にあて」、「体温計を下から少し押し上げるようにして、わきをしっかりしめる」のがポイントだ。幼い子の場合、泣いた後は体温が上昇するため、機嫌の良い時、または寝ている間に検温をしておくのがよい。